新海誠監督の大ヒット映画『君の名は。』ネタバレあらすじと感想についてまとめています。
出会うはずのなかった二人が出逢い、彗星災害から一つの町を守ろうともがく物語。
瀧と三葉の年齢差の秘密やラストの避難訓練の謎、二人のその後など、『君の名は。』で気になる疑問や原作小説の伏線も解説&考察していきます。
ラストまでネタバレしていますので、結末を知りたくない方はご注意ください。
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目次
『君の名は。』登場人物&声優キャスト
2016年公開
上映時間107分
監督:新海誠
■ 立花 瀧(神木隆之介)
東京の都心に暮らす高校2年生。父子家庭。イタリアンレストランでバイトをしており、先輩の奥寺にひそかに好意を寄せている。絵を描くのが得意で、建築や美術に興味を持っている。
■ 宮水 三葉(上白石萌音)
山深い糸守町に住む高校2年生。町長である父は家を出ており、妹と祖母の3人暮らし。性格は素直だが、家系の神社の風習や、父の選挙運動などに嫌気が差している。東京に憧れている。
三葉の妹。しっかりものでイマドキな小学4年生。
■ 宮水 一葉(市原悦子)
三葉の祖母で宮水神社の神主。三葉の父親が家を出た後、女手ひとつで三葉と四葉を育てている。
■ 宮水 俊樹(てらそままさき)
三葉の父親。三葉の母親が亡くなった後、神職を捨て宮水家を出て町長となった。
■ 宮水 二葉(大原さやか)
三葉の母。病気で他界。
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■ 勅使河原 克彦(成田凌)
三葉の幼馴染。あだ名はテッシー。オカルトマニアで機械オタク。地元で建設業を営む父に複雑な思いを抱いている。三葉のことが気になっている。
■ 名取 早耶香(悠木碧)
三葉の幼馴染で親友。あだ名はサヤちん。おっとりしているが常識人。勅使河原に想いを寄せている。姉は町役場で放送を担当している。
■ ユキちゃん先生(花澤香菜)
三葉の通う学校の古典教師。新海誠監督の前作『言の葉の庭』のヒロイン、雪野百香里。
■ 奥寺 ミキ(長澤まさみ)
瀧のアルバイト先の先輩。美人でオシャレな女子大生。瀧を含めた男子たちの憧れの的。中身が三葉の瀧に好意を持つ。
■ 藤井 司(島﨑信長)
瀧の高校の友人。クールに見えて世話好きなところも。
■ 高木 真太(石川界人)
瀧の高校の友人。大柄でサッパリした性格で、友達思い。
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『君の名は。』ネタバレをあらすじからラスト結末まで
起:不思議な夢
電車の中で、自分を覚えていないかと問いかけられた瀧。しかしその少女に見覚えはなかった。
駅で降車の乗客に押されて遠ざかっていく彼女が、叫ぶ。
「名前は、みつは!」
差し出された紐を、思わず受け取る。彼女の髪を結っていた、鮮やかなオレンジ色の紐。
そこで、目が覚めた。
夢で見た少女のことが気になりつつも、瀧はふと、自分の体の変化に気付く。胸の谷間があるのだ。
鏡で自分の姿を確認し、瀧は思わず叫んだ。
***
制服に着替えて朝食を取っていると、四葉や祖母から昨日は様子がおかしかったと言われる三葉。
学校へ向かうと、テッシーとサヤちんからも「昨日はまるで記憶喪失みたいだった」と指摘されるが、三葉は何のことだかわからずにいた。
さらに授業中、ノートをめくると「お前は 誰だ?」と書かれた大きな文字が見つかる。
一体どういうことなのか?
別の人の人生の夢を見ていたような気もするが、よく思い出せない。
サヤちんは「ストレス」ではないかというが、確かに憂鬱な毎日だ。
町長である父の選挙運動に、家系の神社の古き風習。
三葉は宮水神社の巫女として、口噛み酒を作る儀式を今夜に控えていた。
口噛み酒は、米を噛んで唾液と混ざった状態で放置しておくだけで、発酵してアルコールになるという日本最古のお酒だ。
この儀式に、三葉は大人になるほど恥ずかしさを募らせていた。
小さく狭い町で、クラスメイトたちからも向けられる好奇の目に、強く思う。
「もうこんな町いややー!来世は東京のイケメン男子にしてくださーい!」
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承:入れ替わりの日々
聞き覚えのない目覚ましのアラームを止めようと手を伸ばすと、ベッドから落ちてしまった。
目を開けた三葉は、自分が全然知らない部屋にいることに気付く。しかもなぜか男の体になっている。
司から届いたメッセージによると、とにかく学校に行かなければならないらしい。変な夢だ。
制服に着替えてマンションのドアを開け、三葉は眼前の風景に目を奪われる。
東京だ。
スマホのGPSを頼りに、何とか学校に辿り着く。
生徒手帳で確認した自分と同い年の男の名前は、立花瀧。
三葉は戸惑いつつも、司と高木に助けられながら「立花瀧」としての一日を過ごしていく。
憧れのカフェ、イタリアンレストランでのバイト。
我ながらよくできた夢だと思う。スマホを見ると、立花瀧は日記を付けていた。
三葉は今日の記事をエントリーする。
いろいろ失敗もしたけれど、最後には奥寺先輩と仲良くなったこと。
そしてふと、「お前は 誰だ?」というノートの落書きを思い出す。
三葉はマジックを手に取り、手のひらに「みつは」と書いて、眠りについた。
***
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瀧が目覚めると、手のひらには謎の文字。スマホには覚えのない日記。
バイトに行くと、アイドル的存在のはずの奥寺先輩がなぜかやけに親しげだ。
一方、三葉が目覚めると、手のひらから肘まで「みつは???お前はなんだ?お前は誰だ???」という文字。
学校に行くと、どうやらまた昨日とんでもない行動をしたらしい。
繰り返される不思議な夢。そして明らかに抜け落ちている、時間と記憶。二人は気付く。
「私(俺)たち、入れ替わってる!?」
何が起きているのか、二人はだんだんと理解する。
入れ替わりは不定期で、週に二、三度、ふいに訪れる。トリガーは眠ること。原因は不明。
入れ替わっていた時の記憶は、目覚めるとすぐ不鮮明になってしまう。
だから二人はお互いの生活を守るためにルールを決め、入れ替わった日の出来事を携帯に残すことにした。この謎現象を乗り切るために。
時にケンカしながらも、そうしていつしか、二人はお互いの生活を楽しむようになっていく。
そんなある入れ替わりの日、瀧は四葉と祖母に連れられ、宮水神社のご神体へ口噛み酒の奉納に行く。
祖母によれば、「ムスビ」として、神さまと人間を繋ぐための大事なしきたりだという。口噛み酒は三葉の半分だと。
帰り道、四葉が空を見上げて彗星の話をする。
確かに今朝テレビで彗星のニュースを見たが、何かを忘れているような気が、ふいにした。
そんな瀧を見て、祖母が言う。
「三葉、あんた今、夢を見とるな?」
唐突に、目を覚ました。
さっきまでの黄昏の景色に思いを馳せていた瀧は、スマホの音で現実に返る。
驚いたことに、今日は入れ替わっている間に三葉が取り付けた、奥寺先輩とのデート当日らしい。
慌てて待ち合わせ場所に向かうが、瀧に戻った途端奥寺先輩と会話が続かず、デートは散々な失敗に終わってしまう。
三葉に今日の失敗を伝えたくて、スマホのメモを開くと、
「デートが終わるころには、ちょうど空に彗星が見えるね」
というメッセージ。しかし瀧には何のことだかわからない。
彗星が近づいているなんてニュースはないのに。
胸がざわついた瀧は、三葉に電話を掛けてみるが、通じない。
そしてこの日以降もう二度と、三葉との入れ替わりは起きなかった。
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転:記憶の探訪
記憶の中の風景をなんとかして紙に写し取ろうと、瀧は毎晩絵を書き続けていた。
ようやく、湖の街の風景画を何枚か仕上げ、飛騨に向かう。
入れ替わり体験が唐突に途切れてしまい、妙な不安に駆られた瀧は、三葉に直接会いに行くことにした。
新幹線の改札で待ち伏せていた奥寺先輩と司も同行し、瀧が描いた風景スケッチを手掛かりに三葉の町を探すが、聞き込みもことごとく成果はなかった。
あきらめて東京に帰ろうかと立ち寄ったラーメン屋で、偶然スケッチの町は「糸守町」だと判明する。
糸守町出身の店主に連れて行ってもらうも、そこにはほとんどが湖に飲み込まれた糸守町の姿があった。
三年前、千二百年ぶりにティアマト彗星が地球に最接近した際、彗星の核が砕けて隕石となり、落下。
糸守町は、五百人以上の犠牲者が出た人類史上最悪の彗星災害の舞台となっていた。
三葉も、三年前に、死んだ?
事実を認められない瀧は、スマホを取り出し、三葉の日記を確認する。
すると一文字、また一文字、三葉の描いた文章が意味のわからない文字に化け、消えてゆく。
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瀧は図書館で見つけた『犠牲者名簿目録類』で、勅使河原と早耶香、そして決定的な名前を見つけてしまう。
「宮水 三葉(17)」。
少しずつ薄れてゆく三葉の記憶。全部、ただの夢だったのか。それとも妄想?名前すら、もう思い出せない。
旅館で奥寺先輩と話すうち、瀧はふと、手首に巻き付けたオレンジ色の鮮やかな組紐に気付く。
ムスビの記憶から、弾かれたように風景が蘇る。
山の上のご神体。奉納した口噛み酒。隕石の被害範囲のずっと外だった、あの場所なら。
翌朝、瀧はラーメン屋の店主に送ってもらい、地図とスマホのGPSを頼りにご神体へと向かう。
まだ、途切れていない。まだ、つながれるはず。
そう信じて獣道を歩き続け、どしゃ降りの雨の中、ようやくご神体にたどり着いた。
三年前の三葉と、入れ替わっていた。三年、時間がずれていた。入れ替わりが途切れたのは、三年前に隕石が落ちて、三葉が死んだから?
時間が戻り、もう一度だけ入れ替わりが起こるよう、一縷の望みをかけて瀧は口噛み酒を口にする。
すると、瀧は永い時をさかのぼり、三葉の記憶をたどっていく。
三葉が生まれ、母が病気で亡くなり、その死を深く嘆いた父は宮水神社を出て行った。
そして、入れ替わりの日々、彗星が落ちる日・・・。
三葉、逃げろ、逃げてくれと、瀧は声を限りに叫んだ。
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結:君の名は。
瀧は目を覚ました。
入れ替わりに成功したのだ。奇しくもティアマト彗星が落ちる日の、朝に。
祖母は瀧と三葉の入れ替わりに気付いていた。驚いたことに、祖母も、そして三葉の母も、代々宮水家では夢で入れ替わり体験をしていた。瀧は千二百年ごとに訪れる厄災を回避するために、宮水の血筋に備わった警告システムではないかと考えるが、祖母は隕石落下の話は信じてくれない。
仕方なく瀧は学校へ向かい、テッシーやサヤちんと計画を立てる。テッシーの父親の会社の保管庫にある含水爆薬を使って変電所を爆破し、電波ジャックした防災無線で町中に非難指示を出す、という計画だ。
だが避難のきっかけはつくれても、最後は町長の説得が必要になる。
瀧は町長である三葉の父親に会いに行くが、全く相手にしてもらえない。
自分が三葉に入っているから駄目なのかと思い始める瀧。
四葉から三葉が「昨日」東京に行った話を聞き、瀧はさらに混乱する。
三葉は今、どこにいるのか?思い当たった瀧は、自転車で山の上のご神体へ向かう。
自転車をこぎながら、瀧はあの日の三葉の記憶を思い出していた。
三年前の、まだ中学生だった瀧に会いに、三葉は東京に来ていたのだ。
三葉がどれだけの想いを背負って東京に来たか、そして決定的に傷つき、町に戻り、髪を切ったのだ。
頂上に着いた瀧は、三葉の名前を叫ぶ。
瀧の体で目覚めた三葉も、姿の見えない瀧の声に、立ち上がる。
手を伸ばすが、会えない。
その時、カタワレ時が訪れた。
声が重なり、二人はようやく出会う。
瀧は三年前に三葉から受け取った組紐を手首から外し、三葉に手渡す。
三葉に会いに来たこと、テッシーとサヤちんとの計画を説明し、「大丈夫、まだ間に合う」と強く言う。
そして目が覚めてもお互い忘れないように名前を書いておこうと、瀧は三葉の手のひらに文字を書きつけた。
三葉がペンを持とうとした時、カタワレ時が終わり、夜が来た。
瀧は三年後の自分の体に戻っていた。
途端に消えていく記憶。どうしてここに来たのか。あいつの名前。あったはずの感情までが、なくなってゆく。
瀧は大声で夜空に叫んだ。
「君の、名前は?」
***
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自分の体に戻った三葉は、計画を実行していく。
秋祭りで神社に集まっていた人々に避難を呼び掛けるが、動かせない。さらに電波ジャックがばれて、サヤちんの避難放送は止められてしまう。
しかし彗星は既に二つに割れ始めていた。
三葉は再度父親の説得に向かう。
走りながら、三葉は必死に考えていた。大事な人。忘れちゃだめな人。忘れたくなかった人。誰。誰。君は誰。君の、名前は?
アスファルトのくぼみにはまり、激しく転倒する三葉。
思い出した声に、握った右手を開くと、
すきだ
涙が溢れて、視界がにじむ。三葉は立ち上がり、再び走り始めた。
***
彗星の破片が一つの街を破壊した、人類史上まれに見る自然災害から、八年。
既に内定が出ている司や高木に対し、瀧はなかなか就職が決まらずにいた。
奥寺先輩と再会した瀧は、五年前の高校二年の秋のはじめ、彗星をめぐって起きた出来事に、ひどく関心を引かれていた自分を思い出す。
町の住民のほとんどが無事だったという、奇跡のような一夜。
彗星落下のその日、糸守町では偶然にも町を挙げての避難訓練があり、町民の大半が被害範囲の外にいたという。
いつからかなにかを願っている。誰かを探している。
そんな想いを抱えたまま、大学を卒業し、就職した瀧は、いつものように電車に乗っていた。
そして、出逢う。「彼女」に。
あとすこしだけでも、一緒にいたかった。
自分の願いをようやく知った瀧は、電車を降り、走り出す。
細い路地を曲がった階段で、彼女を見つける。
だがお互いに何も言わず、何も言えずにすれ違ってしまう。
私達が見知らぬ人同士だなんて、絶対に間違ってる。
瀧が振り向くと、三葉も全く同じ速度で振り向いた。
三葉の涙を見て、瀧が笑う。
そして、二人は同時に口を開いた。
「君の、名前は?」
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『君の名は。』解説&考察
ここからは『君の名は』の気になる謎や複雑な時系列を解説&考察していきます。
それぞれ個別記事で徹底解説!
瀧と三葉の入れ替わりを時系列順におさらい
君の名はネタバレ時系列を徹底解説!最初の入れ替わりは9月5日じゃない!?
三葉と瀧の年齢差、最後に記憶が失われた理由
【君の名はネタバレ解説】三葉と瀧の年齢差の秘密!記憶が失われたラスト結末を考察
原作でわかる裏設定と伏線
【君の名はネタバレ考察】原作小説でわかる裏設定や謎、伏線を徹底解説!
瀧と三葉のその後は?結婚?
君の名は聖地(ロケ地)情報
【君の名は聖地東京まとめ】地図と最寄り駅を紹介!瀧や三葉と同じ景色を楽しもう!
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