映画『運び屋』ネタバレとあらすじ イーストウッド演じるアールのラスト結末

クリント・イーストウッド主演・監督映画『運び屋』ネタバレあらすじと感想についてまとめています。
家族との絆を失い、仕事も失くし、ひょんなことからコカインの運び屋となった90歳のアール。「タタ」の相性で呼ばれ、組織のフリオとの絆も深めていくアールだったが、DEA(麻薬取締局)の捜査の手は着実に迫ってきていた。そして妻・メアリーの身には病魔が・・・。
ラストまでネタバレしていますので、結末を知りたくない方はご注意ください。

登場人物&俳優キャスト

2018年アメリカ映画
上映時間116分
監督:クリント・イーストウッド

■ アール・ストーン(クリント・イーストウッド)
仕事一筋で家庭をないがしろにした挙げ句、事業の失敗で家財の一切を失ってしまった孤独な老人。

DEA(麻薬取締局)

■ コリン・ベイツ(ブラッドリー・クーパー)
DEAの捜査官。同僚のトレビノと共に謎の運び屋を追う。
  
■ 主任特別捜査官(ローレンス・フィッシュバーン)
ベイツやトレビノの上司。DEA捜査班を指揮し、麻薬犯罪に立ち向かう。
  
■ トレビノ(マイケル・ペーニャ)
DEAの捜査官。ベイツの助手として、カルテルが「タタ」と呼ぶ謎の運び屋を追う。

カルテル

■ ラトン(アンディ・ガルシア)
カルテルのボス。豪邸に住んで、麻薬ビジネスを仕切る。趣味はクレー射撃。
  
■ フリオ(イグナシオ・セリッチオ)
ラトンの忠実な手下。アールのハンドラー(お目付け役)に任命される。

アールの家族
■ メアリー(ダイアン・ウィースト)
アールの元妻。約束をしては破るアールに、いつも失望させられてきた。
  
■ アイリス(アリソン・イーストウッド)
アールの娘。家族より仕事を選んだ父親に腹を立て、会うのを避けている。
  
■ ジニー(タイッサ・ファーミガ)
アールの孫娘。心が広く、率直で、家族に対して深い愛情を持っている。

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『運び屋』ネタバレ・あらすじをラスト結末まで

起:90歳の運び屋「タタ」ことアールの誕生

2005年。

朝鮮戦争の退役軍人アール・ストーンは、自らの農場で一日だけ開花するユリの花「デイリリー」を栽培していた。

品評会では好成績を収め、愛好家や他の生産者に囲まれて、まるでスターのように振る舞うアール。

しかし、仕事に没頭するあまり、家庭を顧みることはなく、ついには娘アイリスの結婚式を欠席してしまい、離婚した妻のメアリーとアイリスを深く失望させる。

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12年後の2017年。

インターネットでの通信販売普及のあおりを受け、アールのデイリリーの売り上げは激減。自宅も農園も差し押さえられてしまう。

時代に取り残され、家族から見放され、孤独に暮らすこととなった。

そんなある日、結婚を目前に控えた孫娘ジニーのブランチパーティーに現れたアールは、花嫁付添人の友人と称する男に声を掛けられる。

アールが反則切符なしの優良ドライバーだと知った男は、「町から町へと走るだけで金になる仕事がある」とアールを誘う。

家族と関係を修復するにはお金が必要だと思い込んでいたアールは、その男に渡された番号に電話する。

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メキシコ国境近くの町、テキサス州エルパソにある指定されたタイヤ屋を訪れたアールは、見るからに堅気ではない男たちから、荷物と連絡用の携帯電話を渡される。

男たちは、電話があれば必ず出ること。そして、指定されたホテルの前に駐車し、鍵をダッシュボードに入れて車を離れ、1時間ほどして戻れと命じる。

すると、ダッシュボードには鍵と金が入っていると言う。

半信半疑で長距離を運転し、指定された場所に荷物を運ぶと、予想もしなかったほど多額の報酬がダッシュボードに入っていた。動揺するアール。

一方、DEA(麻薬取締局)のコリン・ベイツ捜査官は、ニューヨークとワシントンで手柄をあげたのち、シカゴ支局に異動してきた。

ベイツは主任特別捜査官の指揮のもと、トレビノ捜査官と共に捜査を開始。

カルテルの末端の構成員の一人を情報提供者に仕立て上げ、ドラッグ流通ルートの端緒をつかむ。

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承:運び屋としての日々、フリオとの絆

アールは怪しい男達との初仕事で得た大金で、ジニーの結婚式を援助し、長年使い古したトラックをリンカーンの新車に買い換えた。

そして、2回目の仕事に着手した。タイヤ屋で荷物を受け取り再び長距離を走り得た報酬で、差し押さえられていた農園を取り戻した。

さらに、建物が火事で焼けてなくなりかけていた自らが所属する退役軍人会に、2万5000ドルもの大金を寄付した。

その後、アールは3回目の仕事中に、自分が運ぶ荷物の中身が大量のコカインであることを知る。自ら望んでもいないのに、メキシコの麻薬カルテルの運び屋になっていたのだ。

しかも、トランクを開けて中身を確認しているところへ、警官が警察犬を連れてやって来た。

車に積んでいた痛み止めクリームを手に塗り、それを犬に嗅がせることで何とかその場は事なきを得たが、アールは気が気ではない。

これまで一度も反則切符を切られたことがなく、しかも90歳という高齢であるアールは、カルテルの人間にとっては極めて都合のよい存在だった。

そんな男がカルテルに時に雇われたい運び屋だと疑う者はいないだろう。

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カルテルの構成員たちから親しみを込めて、「タタ(じいさん)」と呼ばれるようになったアールは、運び屋としての仕事の回数を重ねていき、毎月100キログラム以上のブツを運ぶようになる。

カルテルのボスのラトンは、アールを気に入り、手下の中の有望株であるフリオを彼のハンドラー(監視役)に任命する。

アールは気の向くままに寄り道をし、決まったルートを走ることがない。車で旅をするのが趣味だったアールは、コカインを載せて数百キロも荒野をドライブするのに、まるで緊張しているように見えない。

カーラジオから流れる音楽に合わせて、ずっと鼻歌を歌い、実に楽しそうだ。

フリオと相棒のサルはそんなアールの様子に激しく苛立つ。

しかし実は、アールのそんな行動が、ベイツたちDEA捜査官を翻弄していた。ベイツらは「タタ」の存在を知って捜査網を拡げていたが、「タタ」の尻尾をつかむことができずにいた。

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勝手な行動を続けるアールを殺してやると息巻いていたフリオだったが、ある時アールと共にホットドッグ

「アメリカ一うまいポークサンドだ」とアールに言われ、食べたポークサンドは確かに美味かった。フリオにアールは「もっと人生を楽しめ」とアドバイスする。

店を出た直後、フリオとサルが警官に職質を掛けられてしまう。この窮地にアールは、「引っ越しの手伝いをしてもらうことになっている」と二人をかばい、大胆にも警官にコカインの乗ったトランクを開けて見せ、載せていたトウモロコシの缶を警官に渡し、煙に巻いた。

この一件を機に、フリオは少しずつアールに心を開き始める。

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転:ベイツとの邂逅、組織のクーデターとメアリーの発病

やがて一度に282キロのブツを運ぶという新記録を叩き出したアールは、メキシコにあるラトンの豪邸に招かれ、大いに歓待される。

運び屋稼業で得た報酬で、美容学校に通うジニーの学費も援助。失われた家族との時間を取り戻そうとしていたアールだったが、皮肉にも彼を歓迎したのはカルテルという「ファミリー」だった。

そして、ジニーの卒業式の席で、妻のメアリーの身に異変の兆候が現れ始めていた。

一方、「タタ」が黒い車に乗っているという情報を掴んだハイウェイを走る黒い車を片っ端から調べていた。さらに、「タタ」が泊まるホテルの情報が入り、ベイツたちは急行する。

アールはスマホを片手に製氷機をドンドン叩いている大男に遭遇。「携帯を置いてやってみたらどうだ」と言うアール。

アールが部屋に戻った直後、大男の部屋にベイツたちが踏み込んだ。だが男が持っていたのはわずか数百グラムのコカイン。ベイツは男が「タタ」ではなかったことに失望を隠せない。

その様子をアールは窓から覗いていた。

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翌朝、アールはカフェでベイツに会う。

昨夜の捕物を自ら話題にするアール。ベイツは仕事のせいで奥さんに記念日の連絡を忘れてしまっていた。アールはベイツに、「家族を大事にした方が良い。自分みたいにならないようにな」とアドバイスする。

仕事が大事で、外で評価されることが何より大事だと思っていた。だが娘は自分と12年も口を聞いてくれない・・・。

「他人の人生に余計なお世話だったな」と席を立ったアールに、「たまにはあなたのような人と話さないと」とベイツは答える。

店を出たアールを、ベイツが追いかけて来て呼び止めた。一瞬、ドキッとするアール。だがベイツは、アールが忘れていったステンレスボトルを手渡しにきただけだった。ほっと胸をなでおろす。

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そんなある日、ラトンが手下によって暗殺され、カルテルの中で銃弾による世代交代が起こった。

DEAの捜査網が迫り、危機感を感じた部下たちが、ラトンのやり方は手ぬるいとクーデーターを起こしたのだ。

ラトンを実の親のように慕い、いつしかアールとも心を通わせるようになっていたフリオは、組織内での力を失っていた。

新たな監視役たちは、時間とルートを守らないアールを激しく恫喝する。アールは人気のない山中に連れて行かれ、トランクを見せられた。中にはサルの死体があった。命令に従わないとこうなると連中はアールを脅す。

そうして12回目の仕事に出た矢先、アールにジニーから連絡が入った。メアリーの体はがんに深く蝕まれており、もって数日だという。直ぐに来てくれと泣くジニーに、アールは仕事で行けないと答える。

そんなアールを「今まで信じてきてバカだった、ママが正しかった」と言い、ジニーは電話を切った。

アールは窮地に立たされた。

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結:妻メアリーの死と運び屋の終わり

悩んだ末、アールはメアリーの元を訪ねた。死期が近いメアリーは、がんの痛みに苦しみながらも、アールが来てくれたことをとても喜んだ。

そして12年間口をきいてくれなかった娘のアイリスも、「母さんは今も想っているのよ」と父に告げる。「最低な夫で、最低な父親だった」と言うアールに、アイリスはそんなことはないと声を掛けた。

一方、300キロのコカインと共に行方をくらませたアールを、組織の人間は血眼で探していた。

また、ベイツとトレビノの地道な捜査が実を結び、「タタ」の尻尾をつかむあと一歩のところまで迫っていた。

メアリーの葬儀を終えた後、仕事に戻ろうとしたアールを、監視役たちが発見。暴行し、直ぐにブツを運ぶよう命じる。

彼らの電話を盗聴していたベイツたちは、「タタ」の車の位置を特定。ヘリと地上から追い込みを掛け、ついにアールの車は停車を命じられた。

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後ろ向きに立たせたアールの顔を正面から見たベイツは、「あんたか」と驚く。

そんなベイツに、アールは「俺のせいで家族に連絡できなかったか」と言う。

 

法廷でアールは、弁護士の陳述をさえぎり、「全て有罪だ」と認めた。

「農園のことは任せて」と言うジニーに、「頼んだぞ」と託すアール。そしてアイリスは、「居場所がわかってるだけマシよ」とアールに声を掛けた。

ようやく取り戻せた家族の絆だった。

刑務所で、アールは再びデイリリーを植えていた。

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『運び屋』感想

久しぶりのイーストウッド主演映画です。

イーストウッド演じるアールは、開始早々クソ口の悪いジジイで、「ああこれこれ」という懐かしさ。
『グラン・トリノ』を思い出しますね。

最初もジジイなんだけど、わずか数分で12年の老いを感じさせるのはさすがです。アールの場合は仕事を失ったメンタルも大きいけれど。

そして日本の高齢ドライバーよりよっぽどやばいジジイ(笑)

「俺はひと目でわかる」と豪語するベイツの目をアッサリくぐり抜ける。やっぱり誰もじーさんが運び屋だとは思わないんだなあ・・・。

モーテルで逮捕された隣の大男が数百グラム持ってるだけでヤバイのに、300キロは想像を絶する。

『グラン・トリノ』の影響から、フリオ助けるのかと思ったけど、そこはさすがのイーストウッド。
今回は特に何もしません。

ていうかね、日本の宣伝の作りが本気でひどい。

別に逃げてないっつーの・・・!!

クーデターが起きるまではのん気に楽しく運んでるっつーの!

あのCMで内容超勘違いする人多いと思います。最近内容と違う宣伝多すぎてうんざりする。『イコライザー』とか『イコライザー2』とかな・・・!

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しかしブランチパーティーにナチュラルに運び屋を斡旋してくる輩が紛れ込んでるのは恐ろしっ・・・!と。
彼は本当にジニーの知り合いなのか、それともああいうパーティーに物色するために紛れ込んでいたのか・・・。

毎回タイヤ屋に入っていくのクソ怪しいだろと思ってたんですけど、タイヤ屋では摘発されなかったですね。

っていうか、ベイツたちはまさか「タタ」がジジイだとは思ってないから、配備がエグい。

外に立たせられて死ぬ確率高いのも怖かった。

あと意外にも、新しい監視役も「でも妻の葬式だったって」と、家族に対しては寛容というか、優しいのがとても印象的でした。

日本だと「親の葬式だからなんだ」的だから、犯罪者だろうと家族を大事にする文化ってうらやましい。

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ブラッドリー・クーパーは『アメリカン・スナイパー』に引き続いてイーストウッド映画ですね。

いや、もう、サングラス姿がテライケメン。

こんなにサングラス似合う人いる・・・?

しかしイーストウッドと朝カフェで出会うシーンは、断然イーストウッドがカッコいいんですよ。
イーストウッドのこう、哀愁だったり、悲哀だったり・・・雰囲気がso cool。
語彙が貧相すぎて申し訳ない・・・。イーストウッドを表現する日本語が見当たらない・・・。

ラスト、ベイツが「よくやった」と主任特別捜査官に褒められても全然嬉しそうじゃなかったのが印象的でした。

マイケル・ペーニャがふざけてるようにしか見えないのは完全に『アントマン』の影響。
いや、今回めっちゃ真面目な役なんですけどね。

そして無能なのに相変わらずクソ偉そうなローレンス・フィッシュバーン。
ドラマ版『ハンニバル』で部下をトイレから追い出した横暴を思い出しました。
今回割と紳士だったけども。

アンディ・ガルシアはこれまた『オーシャンズ』シリーズのベネディクトの印象が強すぎて・・・。
しかしいい年のとり方してますね~~。シブい。

『ミリオンダラー・ベイビー』以降、イーストウッド映画は必ず初日に見に行くようにしてるんですが、今回も見れて良かったです。

毎回毎回これが最後になるかもしれないと思いつつも、
願わくば、もっともっとイーストウッドが演じる姿を見ていたい。

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