いよいよ事件は佳境へ入っていきます・・・!
娘の最期すら看取らず、再び戦場に戻った本多篤人の目的は一体何なのか?
そして事件の真の首謀者とは・・・!?
目次
ストーリー
再び富山にて捜査
植村明梨と再び本多親子の家へと向かう右京さん。
右京「チベットでは“ぺマラカ”という名で、古くからお守り石として使われているそうです。
“ぺマラカ”の語源はサンスクリット語で蓮を意味するパドマ、
そして赤を意味する“ラカ”に由来すると言われています」
「そして”ラカ”には赤の他にもう一つ意味があります。
血という意味です。」
道中、カーネリアンについてのうんちくを披露する右京さん。
絶対調べてきてます(笑)
事件の首謀者
音越議員と村民の食事会に潜り込み、情報収集する右京さん。
訪れた児童相談所で、
13年前、選挙で音越議員に敗れ、焼身自殺した大黒議員の
小屋に通っていた二人の子供の存在を知ります。
一人は「柄谷時生(からたにときお)」。
彼こそが今回の事件の首謀者です。
では、もう一人の子供は一体・・・?
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都内に爆弾!?
一方、都内に爆弾を仕掛けたと片山議員に本多篤人から連絡が入ります。
爆弾を探す冠城と捜一。
伊丹のひらめきにより、爆弾を発見します。
「長官官房付」捜査に合流
最初ちょっとだけ期待したんですけどね・・・
やっぱりダメでした、この人。
無能っぷりがひどい・・・!!
甲斐「杉下警部に交渉人を任せようと思う」
「相手はキング二枚、こちらをジョーカーを出すしかないでしょう」
右京さんを警察のジョーカーだと思ってる時点でダメだ・・・。
片山議員「わかりました。責任は甲斐次長・・・すみません。今の役職なんでしたっけ?」
甲斐「長官官房付です」
片山議員「そうでした。責任は、甲斐『長官官房付』がとってくださるということでいいですね?」
ここは片山議員に拍手を送りたいところです!
右京さんに犯人=本多篤人との交渉を任せるのですが、
その後の対応がひどすぎます。
甲斐「杉下くんは何て言ってる!?」
こればっかり!!!
そんなんだから議員にやられるんだよ、『長官官房付』・・・!
小野田官房長なら大臣とすら対等に渡り合っていたのに~・・・。
甲斐「杉下警部から新しい角度の推理がもたらされました」
と堂々と部下の推理を発表。
あなたは本部で一体何をやっているのか・・・!?
どんだけ無能なんですかあなたは・・・!!
警察全体がたかが一介の「警部」の指示で動くなんておかしいでしょうよ!!
というか、おかしいのは一介の警部に全権を委ねたがる上層部ですね。
あんただよ、甲斐さん!!
だから片山議員に「『長官官房付』の責任でどうぞ」って
言われるんだよ・・・。
しかも自分が責任をとらされそうになったら片山議員に責任を押し付け、
捜査を離脱。
何なんだこの人・・・!?
小野田官房長なら絶対こんなことにはならなかったのに・・・。
本当に悔やまれます。
『相棒』にはやっぱり小野田官房長が必要だったと、今更ながら思います。
船上パーティー
右京さんと明梨は音越議員が主催する船上パーティーに参加します。
そこへ冠城も合流。
華麗なる右京
部屋に入っておもむろにカバンの中から何かを取り出す右京さん。
・・・ティーカップです(笑)
布に包まれて大事そうにしているから何かと思ったら!
紅茶タイムにいそしもうとしていたら、
部屋に潜んでいた謎の覆面男に背後から襲われます。
それを頭脳派とは思えない華麗な動きで撃退します!
ああ、思い出しました。
この人頭脳派なのに超武闘派でもあるんですよ・・・(笑)
鞘師「あんた強いんだな」
「一番腕の立つ男を連れてきたが、あんたには敵わなかったな」
犯人にそう言わしめるほど。
一体何者なんですが、右京さん・・・(笑)
右京さんの華麗なアクションを堪能したい方は
ぜひこのシーンだけでも見てください・・・!
戦場と化すパーティ会場
パーティ会場に乗り込んできた本多篤人と鞘師九一郎が、ボーイを人質に取り、
音越との人質交換を要求します。
実はこのボーイが今回の首謀者・柄谷時生です。
彼は復讐のために音越議員の首を狙っており、本多篤人と鞘師九一郎はあくまで彼に手を貸しているだけです。
もっとも、本多篤人と鞘師九一郎にも「真の目的」があるようですが・・・。
犯人側が切り札にしていた爆弾は右京さんによって発見されてしまい、
逆にそれを逆手にとった片山議員の策にはめられてしまいます。
結果、本多篤人と柄谷時生は射殺され、鞘師九一郎は現行犯逮捕。
いつも犯人の誤算は杉下右京、ただ一人です。
緊張感のない冠城
冠城「本多と鞘師が、”音越さん”を狙ったテロを起こしました」
これ、セリフだけ見るとめちゃくちゃ緊迫してるんですが、
冠城はおどけながらこのセリフを言います。
テロですよ・・・!?
大勢の人の命がかかってるんですよ・・・!?
右京さんと一緒に交渉に立ちあえと言われ、
冠城「マ~ジですか」
銃を向けられてるのに、手を挙げて
冠城「あの、僕もいいですか?」
「角田さんから、鞘師さんの武勇伝聞かせてもらったんですけど、めちゃくちゃ怖い方なんですね」
緊 張 感 ・・・!!!
人の命がかかってるのにいつまでチャラけてる気だお前は・・・!?
管理人は歴代相棒の中で一番冠城が嫌いです。
もうキャラがわからない・・・!
もう一人の首謀者
人質交換に応じると見せかけ、音越議員自らが囮になり、一気に鎮圧する、
はずでした。
しかし柄谷時生は執念で、大黒の形見の刀で一太刀、音越議員にあびせます。
この腕の傷こそが鍵でした。
「あの子らを守ってくれ」と言い残し、死んだ本多篤人。
右京さんは柄谷時生の首にカーネリアンの”願い石”のネックレスがあることに気付きます。
右京「僕としたことが・・・!!」
今回ばかりは本当にそうでした。
右京さんたちが現場についた時には、既に決着がついていました。
会場では手にしびれを感じた音越議員に、植村明梨が呼ばれます。
柄谷時生の刀には、毒蛇の毒が仕込まれていたのです。
いつも解毒剤を持っている植村明梨でしたがーーー
解毒剤は右京さんに見せていたのとは別の容器。
塗った途端、音越議員は苦しみだし、死亡します。
「やった・・・やったよ時生!おじさん!」と叫ぶ植村明梨。
彼女こそが、もう一人の首謀者だったのです。
事件の真相
大黒が焼身自殺した時に、大黒天の掛け軸を持ちだした二人の少年。
実は、二人の少年ではなく、少年と少女でした。
この少女こそが、右京さんを富山でずっと案内してくれていた
植村明梨でした。
幼少時に虐待を受けていた植村明梨は、
名前もなく、食事も与えられず、悪臭を放つ服を来ていたため、
誰も女の子だとは思いませんでした。
そして、柄谷時生と死のうと訪れた森で、大黒と出会います。
大黒だけが彼女を女の子だと気付き、名前まで与えたのです。
その大黒が、卑劣なウワサを流され、失脚します。
太刀と掛け軸を二人に授け、「私の恨みは必ず晴らしてくれ」と言い残し、
小屋に火を放った大黒。
放浪の果てに植村家の養女となり、復讐のために村に戻った明梨。
そこで本多親子と出会い、協力を依頼します。
最悪の結末と”プランB”
本多篤人と鞘師九一郎が、柄谷時生には言わずに進めていた
“プランB”とは何だったのか?
本多篤人
「おれとあんたなら、若い命を守ることができる」
鞘師九一郎
「音越議員は出てこず、交渉は決裂、爆発するのは水門、無辜(むこ)の民を殺さずに大黒さんの意思を示すことができる。そうすりゃ時生の格好も付く。あとはおれが時生ごと大使館に逃げ込めば、警察も手が出せねえ。時生は二度目の人生をやり直せばいい」
誰も殺さずに、柄谷時生を守るつもりだった本多篤人と鞘師九一郎。
しかし右京さんが切り札の爆弾を見つけたことで、計画が狂い、
結果、柄谷時生と本多篤人は死亡。
唯一、自らも毒を飲み自殺を図った植村明梨だけが、
右京さんが本物の解毒剤を投与したため、命をとりとめます。
なぜそこまで?
動機の弱さ
まずなぜ本多篤人の娘、茉莉が「彼らに、力を貸してあげて」と言ったのかがよくわかりません。
茉莉
「彼らはもう止まらない。死ぬつもりかもしれないの。守れるのはお父さんしかいない」
確かにそうかもしれませんが・・・
「願い石」に託してまで、叶えたいほどの最後の願いが赤の他人を助けることというのは、
どうにも腑に落ちません。
一方で、余命幾ばくもない娘から父親を奪うことがどれほどのことか、
復讐にかられた二人はまったく考えなかったのでしょうか?
また、鞘師九一郎は森で幼かった柄谷時生に出会い、「困ったことがあったら力になる」と約束します。
その仁義を果たすためだけに柄谷時生に協力するのです。
右京「柄谷時生の復讐の動機は私怨、私憤、個人的なものだったんじゃありませんか?」
そうなんです。
鞘師九一郎は「その怒りには一部の義がある」と言いますが、
とてもそうは思えません。
『相棒』の原点
最近の相棒シリーズ全体に言えることですが、
話が小さいということです。
確かに爆破や大掛かりなセットを用いて、舞台は派手に演出しています。
でも動機があまりにも弱いんですね。
議員絡みの事件で思い出すのが、Season5の同じく元日スペシャル
『バベルの塔~史上最悪のカウントダウン!爆破予告ホテルの罠』。
この時は兄妹の復讐にきちんと理由がありました。
妹を妊娠させ、お腹の子供を殺し、妹を自殺に追いやった相手への復讐だったからです。
今回はどうか?
右京さんの言うとおり、音越議員は選挙で選ばれ、議員になっています。
公共事業を誘致することで地盤を固め、利権に絡んでいた大黒とは違い、
彼の政策はすべて合法。
確かに選挙に際し、大黒に不利な不名誉なウワサを流したかもしれませんが、
これだけ見れば二人の復讐は単なる逆恨みです。
筋が通りません。
極左グループ「赤いカナリア」の元幹部で、“革命戦士”と呼ばれた本多篤人。
元暴力団組長で現在サルウィンで外交官にまでなっている鞘師九一郎。
歴戦の二人が、なぜそんな私怨による安い復讐に手を貸したのか?
本多篤人「一人を殺して大勢を救う、それもまた正義だ」
かつて”革命戦士”として本多篤人が掲げた正義は、そんな安い正義ではなかったはずです。
出てくる度にかつての名キャラたちが軽くなっていく・・・。
これは本当にファンとしてさみしいです・・・。
しかも今回で片山議員も責任をとって議員を辞職。
ええええ~~~!?
片山さんもいなくなちゃうんですか・・・!?
まとめ
話の大きい小さいはセットや事件の大きさだけでは決まらないと思います。
「テロ」のような大きな事件を扱っても、
肝心の動機がぐらっぐらでは意味がありません。
人の感情によりそい、それを描くのが相棒の魅力だったはず。
正義とは何かを問う前に、個人の感情にもっとよりそってほしいと思います。
『相棒』の原点回帰を望んでます・・・!!
→『相棒14』 元日スペシャル2016「英雄」ネタバレと感想&キャスト情報!ゲストの古谷一行死す!?(前半)
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