【相棒1】映画ネタバレをあらすじ~ラスト結末まで 犯人の狙いは東京ビッグマラソン15万人の観客

ドラマ相棒の映画『相棒 -劇場版- 絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン』のネタバレ・あらすじと感想をまとめています。
チェスになぞらえた連続殺人事件が発生。ゲームのように次々と殺人が起こる中、ついに犯人・塩谷は東京ビッグシティマラソンに参加する3万人のランナーと15万人の観客を標的に定める。5年前の邦人人質殺害事件に関する外務省の機密文書「Sファイル」に隠された真実とは・・・。
塩谷を操る真犯人の正体は誰なのか?映画で気になった疑問や謎についての考察&解説していきます。
ラスト結末までネタバレしていますので、結末を知りたくない方はご注意ください。

参考⇒相棒 劇場版をおさらいしたい人はまずこちらをチェック!

登場人物&俳優キャスト

2008年日本映画
上映時間117分
監督:和泉聖治

■ 杉下右京(水谷豊)
本作の主人公。ある事件がきっかけで、特命係に飛ばされる。冷静沈着で風変わりな変人だが、ずば抜けて高い推理力と洞察力を持つ。

■ 亀山薫(寺脇康文)
特命係の初代相棒。

■ 小野田公顕(岸辺一徳)
警察庁長官官房室長(官房長)。杉下右京とは因縁の仲。

■角田六郎(山西惇)
組織犯罪対策五課長。「ヒマかっ!?」が口癖でよく特命係をのぞきにくる。

■ 米沢守(六角精児)
鑑識課。落語好きで右京と馬が合う。特命係への捜査協力は惜しまない、強い味方。

■ 大河内春樹(神保悟志)
警務部首席監察官。実はゲイ。

■ 宮部 たまき(益戸育江)
右京の元妻。小料理屋「花の里」の女将。

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刑事部(捜査一課)

■ 内村莞爾(片桐竜次)
刑事部長。
  
■ 中園照生(小野了)
刑事部参事官。内村刑事部長には頭が上がらない。
  
■ 伊丹憲一(川原和久)
捜査一課刑事。
  
■ 三浦信輔(大谷亮介)
捜査一課刑事。
  
■ 芹沢慶二(山中崇史)
捜査一課刑事。
  
■ 陣川 公平(原田龍二)
経理担当。「特命係・第三の男」として、各シーズンに度々登場。

■ 瀬戸内 米蔵(津川雅彦)
衆議院議員。御厨内閣で法務大臣を務めた。元坊主。

■ 片山 雛子(木村佳乃)
元外務大臣片山擁一を父に持つ「平成未来派」に属する2世議員。

■ 鹿手袋 啓介(西村雅彦)
院内紙記者。美和子の元彼。

■ 武藤 かおり(松下由樹)
弁護士。捜査一課に取調べを受けるやよいの弁護を担当する。

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ゲストキャスト

■ 木佐原 芳信(西田敏行)
木佐原渡の父親。渡の事件が元でマスコミや大衆から激しい非難を浴び、大学教授を辞任する。武藤にやよいの弁護を依頼した。

■ 守村 やよい(本仮屋ユイカ)
大学生。木佐原の娘で、本当の名前は木佐原康江。

■ 木佐原 渡(細山田隆人)
NPOに参加し、エルドビアで難民救済活動を行っていた。5年前にゲリラに日本政府への身代金目的で拉致され、日本政府が要求を拒否したため殺害された。退去勧告が出ていながらもエルドビアに留まったのは自己責任だと激しく非難されていた。

■ 塩谷 和範(柏原崇)
一連の事件の犯人と目される男。渡の親友で、NPOに誘った。

■ ランナー11821(岸谷五朗)
東京ビッグシティマラソンの参加者。連続殺人事件の犯人の作戦により、捜査員達に取り押さえられる災難に遭う。

■ 有森裕子(本人役)
東京ビッグシティマラソンのゲストランナー。

■ 片山 擁一(小野寺昭)
雛子の父親。御厨内閣で外務大臣を務めた。瀬戸内、御厨とは盟友。

■ 御厨 紀實彦(平幹二朗)
元内閣総理大臣。瀬戸内と共に、東京ビッグシティマラソンの発起人を担う。

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『相棒 劇場版』あらすじ

元ニュースキャスターが殺害され、死体がテレビ塔に吊るされるという猟奇事件が発生した。現場に残された謎の「f6」という記号。

犯人はSNSサイトの処刑リストを元に殺人を実行しており、同様の事件が次々と発生。衆議院議員の片山雛子もそのターゲットとなってしまう。

そんな中、被害者たちに接触をしようとしていた一人の女性が浮かび上がる。

彼女の名前は守村やよい。名前を変えているが、本当の名前は木佐原康江。

5年前の邦人人質殺害事件で、反米ゲリラに射殺された木佐原渡の妹だ。

右京と亀山は、彼女から一連の事件の犯人は渡の代わりにエルドビアにボランティアで行くはずだった塩谷という男だと聞かされる。

木佐原渡の復讐を目論む塩谷の目的は、外務省が封印しその存在すら隠し続けてきた機密文書「Sファイル」

Sファイルの内容を白日の下にさらすため、塩谷は東京ビッグシティマラソンに参加する3万人のランナーと15万人の観客を標的に定めた。

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映画『相棒1』詳細ネタバレをラスト結末まで

起:チェスになぞらえた連続殺人事件

元ニュースキャスターの仲島孝臣が殺され、テレビ塔に吊るされる事件が発生した。

現場には電動ウインチが残されており、犯人はそれを使って遺体をテレビ塔に吊り上げたと思われる。そして、壁には謎の「f6」という赤い文字が残されていた。

そんな中、衆議院議員・片山雛子の事務所にメロンと共に小包爆弾が届けられ、開封した秘書が手に軽傷を負った。

警告を目的とした手紙爆弾で、送り主はおそらく左翼過激派「赤いカナリア」だ。

原因は片山雛子が所属する「平成未来派」が提出した改正通信傍受法案絡みだ。左翼過激派の一掃に効果が期待されており、法案の成立を阻止するのが狙いだろう。

片山雛子はこれから開催中のエコロジー博に出席するため、クアラルンプールへ空路で向かう。

片山雛子と面識のある特命係も警護に加わることに。警護任務と言いつつ、実質ただの身代わりだ。

片山雛子が乗った車の前に、荷台に乗っていた鉄パイプが転がり落ち、急停車させられた。直後、パンパンという音が響き渡る。

銃声にも聞こえたその音が花火の音だと右京はいち早く見破る。

そこへ、爆弾を乗せたラジコンカーが走ってきた。片山雛子の車の下に潜り込ませ、爆発させる気だ。亀山が掴み、放り投げて何とか爆発を回避した。

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急いで片山雛子の乗った車は迂回させ、特命係はその場に残る。車の荷台には「d4」という赤い文字があった。

米沢が爆弾の組成を調べたところ、今回のラジコンカーの爆弾は「赤いカナリア」のものではない。一連の殺人が「f6」「d4」の順番ならば、最初の1つがどこかにあるはずだと推理する右京。

亀山は仲島の周辺を洗い始める。すると、先週仲島に「大事な話があるから会いたい」と、若い女性が何度も電話を掛けてきていたという。

陣川が仲島の死は予告殺人だったという情報を持って特命係にやって来た。

陣川が所属する会員制のコミュニティサイト「人民法廷」の掲示板で、仲島に死刑判決がくだされ、処刑リストに書き込まれていた。「テレビアンテナで絞首刑」と。

処刑リストには片山雛子の名前もあり、「自らの爆弾発言で誤爆死」となっている。

犯人がこの処刑リストに従って殺人を行っているならば、さらなる処刑が続く可能性が極めて高い。

右京と亀山はサイトの所有者を突き止め、乗り込むが、「人民法廷」は会員の一人に乗っ取られてしまったという。

その会員のメールアドレスには、「stalemate(ステイルメイト)」の文字が入っていた。

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右京は処刑リストに気になる人物を見つける。来生憲昭。東京高裁の判事だ。2週間前に交通事故で死亡している。

所轄で調べたところ、盗難車によるひき逃げだ。

処刑リストによると、罪状は極悪運転者擁護判決をした罪で死刑、処刑方法は危険運転の車にひかれて死亡。

来生判事が一連の事件の最初の被害者だったのだ。

現場検証の写真には、赤い文字で「e4」と書かれていた。さらに、今月の初めに来生判事を訪ねて来た若い女性がいたそうだ。仲島に接触しようとしたのと同じ女性だろう。

右京が記号を予測できたのは、チェスの手だったからだ。

チェスの棋譜では、ポーンの時だけは駒の記号が省略される。

これまで事件現場に残された記号は、「f6」と「d4」。

「f6」は黒の手だ。チェスは白が先攻と決まっている。黒が「f6」、白が「d4」と指したとすれば、最初に白の手があるはずだ。定石から考えて「e4」である確率がかなり高い。

杉下右京「もし犯人が殺人をゲームのように楽しんでいるのだとすれば、到底許されることではありません」

右京と亀山が片山雛子に事情を聞いていたところへ、瀬戸内が訪ねて来た。

片山雛子は東京ビッグシティマラソン大会の発起人を、瀬戸内に頼んでいた。瀬戸内と御厨元総理を仲直りさせようという雛子の目論見だ。

盟友である雛子の亡き父と瀬戸内、御厨は「衆院の三古狸」と呼ばれるまでになったが、元々瀬戸内と御厨は反りが合わなかった。それを取り持っていたのが片山だった。

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承:浮かび上がった犯人・塩谷とSファイル

右京と亀山は次のターゲットとなりうるヤスナガ美容クリニック院長の安永聡子(長谷部香苗)を訪ねるが、時すでに遅し。

安永聡子は殺されていた。現場にはやはり、赤い文字で「g5」と残されていた。

テレビでの毒舌がかんに障ると、「医療ミスによる手術失敗で死亡」と処刑方法が指定されていた通り、ニトロ化合物を注射され、死亡していた。

そんな中、仲島、来生判事、安永を訪ねていた女性の正体が判明した。名前は守村やよい

ビジネスホテルに滞在していた守村やよいは伊丹らによって取り調べを受ける。

しかし、「何も話す気はありません」という守村やよいを、武藤弁護士が連れ出した。

次の手を解いた右京は、犯人に「Qh5#」とメールを送る。

「Q」はクイーンだ。将棋でいう飛車と角の動きができる最強の駒。「Q」をh5へ置くと、黒のキングへ王手だ。チェックメイト。記号は「#」。

つまり、「Qh5#」はクイーンをhの5へチェックメイト。

「フールズ・メイト(Fool’s mate)」。日本語で言えば「馬鹿詰み」の一種で、実際の対局ではほとんどあり得ない。だが犯人はわざわざこんな手を現場に残していた。

そして、犯人からメールの返事が来た。

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さぁ次の”対局”をはじめよう。

持ち時間は60分。「もし勝ったらいいことが判るはずだよ」という犯人。右京と犯人の対局が始まった。

右京は犯人にチェックメイトをかけるが、チェスの盤上に浮かび上がったのは、東京ビッグシティマラソンのコースだった。

東京ビッグシティマラソンをターゲットにするという、犯行予告だ。

瀬戸内と片山雛子、そして小野田官房長ら警察庁・警視庁幹部は御厨の元を訪れ、東京ビッグシティマラソンの中止を要請する。

犯人の脅しに屈するべきではないとする御厨に、警察庁警備局参事官の棟田土岐男(二階堂智)は、開会式から様々な催しに参加予定の片山雛子を万全に警護することは物理上不可能だと進言。

発起人である片山雛子が折れて参加を辞退し、大会は予定通り開催することに。

一方、大河内監察官は、小野田官房長に守村やよいの情報の開示請求を求めてくれるよう、掛け合っていた。

依頼人の同意により、依頼内容が例外的に開示された。

依頼人は守村やよいの父親、木佐原芳信

それを知り、右京は全てを察するのだった。

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5年前、南米のエルドビア共和国に米軍が侵攻し、大量の難民が発生していた。木佐原の息子・は、難民救済のNPOに参加し、エルドビア国内で救済活動に従事している最中、反米ゲリラに拉致された。

ゲリラは渡の解放と引き換えに、日本国政府に対して多額の身代金を要求。

だが当時エルドビアは戦争状態であり、在留邦人には退去勧告が出されたばかりだった。その勧告を無視してまで、国内に留まったのは自業自得だと。

政府は国として打つべき手は打ったと強調。勧告に従わない人間に対してまで責任を負う必要はないと世論を巧みに誘導し、多くのマスコミがそれに追随した。

その結果、木佐原たちに対するいわれのない中傷やバッシングが起きた。それは当時中学生だったやよいにまで及んだ。だからやよいは名前を変えたのだ。

そして拉致から7日後、渡はゲリラに処刑された。

渡をNPOに誘った塩谷和範のことを助けてほしいと頼むやよい。

塩谷は事件の後、NPOも大学も辞め、音信不通となっていたが、今年の春突然手紙が届いた。内容は罪の告白だった。

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エルドビアに行くはずだったのは、塩谷だった。だが塩谷が寸前で辞退し、渡に代わりに行くよう頼んだのだ。現地の情報を耳にするたびに恐くなり、大手企業への就職も決まっていた塩谷は、おじけづいて逃げた。

手紙には例のサイトとパスワードが記されていた。一連の事件の犯人は塩谷だ。塩谷が兄の復讐をしようとしていると気付いたやよいは、塩谷を止めて欲しいと頼む。

来生判事は当時の政府の判断を擁護する論文を発表。安永聡子はテレビで渡を「自業自得」と批判し、仲島も政府よりの立場から報道を繰り返し「殺されても仕方がない」と世論を誘導していた。

また24時間態勢でSNSをずっと見張っていた陣川が恐るべき情報を特命係にもたらした。

管理者用のページのパスワードは「1/2-1/2」。チェスの棋譜で引き分けを示す記号だ。「stalemate(ステイルメイト)」は最後にこう書き込む。チェク独特のルールだ。

Sファイルの存在は本当に存在するのだろうか・・・たとえそれが本当だとしても伏魔殿の闇の奥深く封印されたものに、どうやれば光を当てることができるのだろう。

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転:ターゲットは東京ビッグシティマラソン3万人のランナーと15万人の観客

塩谷がこれだけこだわるところを見ると、Sファイルはおそらく5年前の人質事件に関する何らかの文章だろう。

「伏魔殿」は外務省、おそらく機密文書だ。

そして、処刑リストが更新された。

標的は片山雛子ではなく3万人のランナーと15万人の観客。犯人の塩谷の復讐対象は、5年前身代金など払う必要はない、殺されても仕方がない、そう声なき声で結果的に一人の青年を見殺しにした、この国の全ての人間だったのだ。

マラソンのスタートは明日午前9時。棟田はそれまでに塩谷の身柄を確保するよう、捜査員に指示。

右京はSファイルの存在について、瀬戸内に聞きに行く。5年前の邦人人質殺害事件に関する、外務省が封印しその存在すら隠し続けてきた機密文書。 だが法務大臣だった瀬戸内は畑違いで知らないという。

瀬戸内はその足で、片山雛子に右京がSファイルにまでたどり着いたことを告げる。

右京はメッセージに残されていた棋譜の中に答えがあると確信していた。

右京は棋譜の中に「Nb6」と明らかに誤ったナイトの手を見つけ、第1給水所に亀山を向かわせた。

馬ののぼりの下にチェス盤のついた箱があり、「Nc6??」と書かれたカードが挟まれていた。役に立たない手と言う意味だ。箱の中身はただのナイトの駒、ダミーだ。

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米沢に参加ランナーを顔認証システムで調べてもらった結果、塩谷が国立競技場にマラソンランナーとして紛れ込んでいることが判明した。ゼッケン番号は11851。

伊丹たちが現場に急行するが、3万人のランナーの中から塩谷を確保することはできず、マラソンが開始されてしまう。

タイムの計測や位置を把握するために、ランナー全員に配られているチップをトレーサビリティシステムで追い、コースを走行していたゼッケン「11851」を10km地点で何とか確保するも、塩谷ではなかった。

ゼッケン番号は「11821」。塩谷はスタート前に、チップだけ別の人間に付け替えていたのだ。

書き間違えた手はもう一つ。駒はビショップ。芝公園に到着した亀山は、僧侶に関するものを探し、オブジェに置かれた箱を発見するが、カードは「Be3??」。またしてもダミーだ。

米沢の何気ない一言で、右京がふと気付く。棋譜に隠された暗号はもう一つあった。64のマスの中で一度も駒が置かれたり通過すらしないマスがひとつだけある。

地図と照らし合わせれば、場所は臨海大橋だ。

15分後にランナーたちが臨海大橋に来る。一般ランナーが通過するピークを狙って橋を爆破すれば、被害は想像を絶する。

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爆弾は一体どこにあるのか。勝手に動き出した不審なモーターボートが見つかり、亀山と伊丹が急行する。

ボートの方向を変えるよう指示。

亀山がボートに乗り移るも、ハンドルが固定されていて方向転換できない。おまけにエンジンも切れない。

ボートに乗せられた大量の灯油タンクを川に捨て、何とか爆発は回避された。

しかし、右京はどうにも腑に落ちない。塩谷のターゲットは3万人のランナーと15万人の観客のはず。だが臨海大橋は観客が応援できない唯一の場所だ。だとすれば、ボートすらもダミーではないか。

そんな時、やよいが右京の携帯に連絡してきた。塩谷が潜伏している可能性のあるヨツバ電機の倉庫へ向かうというやよいに、右京と亀山も倉庫へ。

やよいの声が聞こえ、右京が中へ入ると、突然扉が閉まり時限式爆弾が作動し始めた。爆発まで残り3分を切っている。

塩谷は青酸カリを飲んで自殺。

右京は下水道への隠し通路を見つけ、そこにやよいと共に隠れ、何とか爆発を逃れた。

塩谷は死んだが、まだ事件は終わってはいない。右京は真犯人を捕まえに向かうのだった。

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結:真犯人・木佐原の目的と5年前の人質事件の真実

倉庫には右京との対局を指示するメモがあった。塩谷を背後で操り、一連の被害者を殺害するに足る動機がある人物。

そして、特徴的なコーヒーの砂糖の包みのクセ。

真犯人は、木佐原芳信だ。

表彰式の会場にスタッフに扮した木佐原が、拳銃を持って現れた。狙いは御厨元総理だ。右京と亀山は木佐原を取り押さえる。

木佐原「頼む。止めないでくれ。奴を殺さなければ、私は死んでも死にきれん」

だが、拳銃は空で、銃弾は入っていなかった。木佐原はスキルス性の胃がんであることが判明。余命はあと半年。

実行犯は塩谷だが、計画の全ては私が立てたと素直に供述する木佐原。

実は逮捕されることすらも、木佐原の計画通りだった。全てはSファイルのために。

外務省に封印された機密文書がどうしてSファイルと呼ばれるようになったのか。右京はSファイルのSは「stalemate(ステイルメイト)」のSではないかと推測する。 

「ステイルメイト」は単なる引き分けではない。圧倒的に不利な局面を、強引に動けない状況に導くことで引き分けに持ち込む作戦だ。恐らくチェス好きの御厨元首相にあやかって、外務官僚が付けたのだろう。

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木佐原の真の狙いは、御厨の命ではなく、観客とテレビの前でSファイルの存在を御厨に認めさせ、その内容を公表させること。

危険な賭けだ。現に木佐原はこうして逮捕されてしまった。それでもなお、彼は最後の一手を残していた。裁判だ。

公判でSファイルの存在こそが自らの犯行に及んだ動機であると主張し、その内容を白日の元にさらすこと。それこそが木佐原の最終目的だったのだ。

木佐原は、当時の報道は異常だったと振り返る。新聞、テレビ、雑誌が毎日渡のことを書き立て、木佐原ややよいまでも追い回された。

だが渡の処刑映像が流れるや、加熱していた報道がピタッと一気に止んだ。そんな事件など存在しなかったかのように。

誰もがなかったことにしようとしていた。渡の身に起きた出来事から目を背け、忘れようとしている。

木佐原「そんなことは断じて許さない。息子がこの国の目に見えない無責任さや無言の悪意によって黙殺され、見殺しにされたという事実を、うやむやのまま人々の記憶の片隅に追いやるようなことは絶対に許さない」

木佐原は取り調べを終え、自分を送検をしてくれるよう、涙ながらに右京に頼む。木佐原にはもう時間がない。裁判で一刻も早くSファイルの存在を明らかにしたい。

杉下右京「あなたのおっしゃることは正しいと、僕も思います。ですが、あなたが選んだ方法は間違っています」

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たった二人の家族なのに、2度も父親に捨てられたというやよい。

一方、木佐原の送致が見合わされた。小野田官房長の差金だ。木佐原の余命半年が過ぎるまで時間を稼ぐつもりなのか。

杉下右京「Sファイルの内容が明らかにならない限り、人々は本当の意味での反省などしないでしょう。人は忘れます。確かに今は、この事件のことが心に焼き付いています。ですが明日また別な事件が起き、次の週にまた違う事件が起きて、また再び忘れてしまう。官房長のおっしゃるように、それが人間という生き物です」

そんな中、取調べ中に木佐原が倒れた。

片山雛子が鹿手袋から極秘で入手した資料を元に、緊急記者会見を開いた。

片山雛子は、会見で5年前の邦人人質殺害事件に関する、外務省内で隠蔽された文書の存在を明らかにした。御厨と父親が燃やした機密文書、通称Sファイル。

自分の父親の踏み絵を暴く。外務省改革は、片山雛子が議員になった時からの公約だった。

平成15年当時外務省はエルドビア共和国における邦人に対する退去勧告は10月15日までに発令されていたと公表した。

だが文章には、木佐原渡のいた難民収容施設に勧告が届いたのは、10月20日になったという事実が記されている。

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木佐原渡は10月18日にゲリラに拉致されている。

つまり、木佐原渡には退去勧告は届いていなかったのだ。

したがって、退去勧告に従わなかった人間に対する責任はないとした当時の政府の見解は、明らかな誤りだったと宣言する片山雛子。

文書の後半には、何通も手紙の写しが添付されていた。エルドビア隣国の大使館経由で外務省に送られてきたものだ。差出人はエルドビアの子供たち。

木佐原は残り少ない命を懸けて、このことをやよいに伝えたかったのだ。

木佐原が肌身離さず持っていた手紙。差出人はチャールズ・アルマン。渡と共にエルドビアでボランティア活動をしていた仲間だ。

彼は日本のマスコミの渡に対するいわれのないバッシングに憤りを感じ、自分の知っている真実を木佐原に伝えるべく、手紙を書いていた。

米大使館へ避難した彼は、日本大使館職員から、外務省から都市への通達を最優先するように指示され、村への通達が後回しになってしまったことを聞かされる。

自分の立場では渡の濡れ衣を晴らすことはできないが、渡が最後までエルドビアの人々のために活動していたこと、そしていつか真実が明らかになる日が来ることを望むと、手紙は締められていた。

杉下右京「木佐原さん。世界を変えようと願った、息子さんのような若者がいたことを、我々は決して忘れません」

劇場版2⇒『相棒 劇場版II』ネタバレをあらすじ~ラスト結末まで 影の管理官の正体

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映画『相棒』の謎&疑問を解説

右京と犯人のチェスのやり取り

今回木佐原が計画し、塩谷が実行した一連の連続殺人は、チェスの棋譜になぞらえて行われていきます。

連続殺人事件の棋譜
  • 白:「e4」来生憲昭
  • 黒:「f6」仲島孝臣
  • 白:「d4」片山雛子(未遂)
  • 黒:「g5」安永聡子
  • 白:「Qh5#」チェックメイト

この対局を塩谷に指示していたのも、木佐原でしょう。

亀山さんが「こんなに早く詰んじゃうものなんですか?」と言っていた通り、通常5手でチェックメイトがかかるなんてことはあり得ません。
いわゆる「フールズ・メイト(Fool’s mate)」。

が、木佐原の目的はSファイルを白日の下にさらすため、使える警察内部の人間をあぶり出すこと。

木佐原「あなたは賢い方だ。相手に選んで間違いはなかった」

と言うように、自分の出すヒントを手掛かりに動いてくれる人間が欲しかったのです。
なので、ぶっちゃけチェスの内容よりも、それに気付く人間がいるかを試していたのでしょう。

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Sファイルの正体と中身

Sファイルとは?

片山雛子の父親で5年前の邦人人質殺害事件当時、外務大臣だった片山擁一(小野寺昭)と、首相の御厨が葬った外務省の機密文書のこと。

御厨がチェス好きだったことから、「stalemate(ステイルメイト)」のSを取って「Sファイル」と外務官僚がつけました。

「ステイルメイト」は単なる引き分けではなく、圧倒的に不利な局面を、強引に動けない状況に導くことで引き分けに持ち込む作戦です。

木佐原渡が拉致された経緯を時系列順に追ってみると、

  • 10月15日:政府は退去勧告が発令されていたと公表。
  • 10月18日:木佐原渡が反米ゲリラに拉致。
  • 10月20日:木佐原渡のいた難民収容施設に勧告が届く。

外務省が都市への通達を最優先するように指示したために村への通達が後回しになり、結果、木佐原渡は拉致されてしまった。

「退去勧告に従わなかった人間に対する責任はない」とした当時の政府の見解は、明らかな誤りです。

しかし、この圧倒的不利な状況にありながら、世論を操作し、強引に政府に非はないとした状況=ステイルメイトへと導いた御厨と片山。
実際は引き分けでも何でもなく、完全な政府の失態なのですが・・・。

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劇場版『相棒』感想と見どころ

亀山と伊丹の連携プレー・・・!!!(涙)

もう感無量ですよ・・・!

でもこれ、棟田参事部下の言う通り橋封鎖した方が絶対早いし安全。

そしておなじみ、右京さんと官房長が回転寿司。
官房長が「置いてないですからね」って言い訳するシーン。最高です。

杉下右京「特命係を作って、そして見捨てたこともお忘れですか?」

ってちょっと恨みがましい右京さんもいい。

これが甲斐次長だったら「あっちの方はクリアーしておいたから」じゃなくて、勝手にやってくれるし、力ないし、
それこそ老害以外の何物でもない。

亀山さんが必死で扉をこじ開けようとしてるのに

杉下右京「そんなことをしても、無駄です!

うん・・・いや確かに無駄だけど、無駄だけど・・・!言い方・・・!!

引き上げてくれた亀山さんにちょっとはねぎらいの言葉があってもいいと思うの・・・。
初期の右京さん冷たすぎい・・・。

でも今回亀山さんは八面六臂の大活躍でしたね~。
アクション映画のヒーローのようだった。

そして頭脳派右京さんとの連携プレー。
これぞまさに相棒だよ・・・!!

劇場版1は何度見ても最高に面白い!!

キャスト的に犯人絶対柏原崇じゃなくて西田敏行じゃんってわかってても全然楽しめる。

そしてラスト、2人の超濃密な対峙。

戸田山雅司さんの脚本が大好きなんですよね。
戸田山さんの相棒こそ、やはり真の相棒という感じがする。

やっぱり劇場版2の官房長の死で、相棒は完全に終わってしまったんだな~・・・と改めて思います。
この頃の緊張感とか、シャープさが今の相棒には全然ない・・・。

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