「富士山麓のきれいな水」から食品衛生法で厚生労働省が定める基準値の約2倍の臭素酸が検出されました。
臭素酸とは何なのか?発がん性物質とのこと、有効な除去方法はあるのか?
基準値の2倍って人体への影響は大丈夫?など、臭素酸について気になることを調べてみました。
富士山麓のきれいな水・富士山の清らかな水回収
2016年10月29日、ポッカサッポロフード&ビバレッジは、
ミネラルウォーター
・「富士山麓のきれいな水 2L PET」
・「富士山の清らかな水 2L PET」
引用元:pokkasapporo-fb.jp
を回収すると発表しました。
原因は、基準値を上回る臭素酸が検出されたためです。
回収対象は、2リットルのペットボトル入りの商品で、計746万6658本。
家に上記商品がある場合は、
ポッカサッポロフード&ビバレッジに送るようにしてください。
後日、商品代金が返金されるようです。
【送付先】
〒460-0008 名古屋市中区栄4-2-29
ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社 「2L 水」係
フリーダイヤル:0120-706-007【問い合わせ先】
ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社 お客様相談室
フリーダイヤル:0120-706-007
受付時間:午前9時~午後5時(土・日・祝日を除く)
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臭素酸とは?
遺伝毒性を示す発がん性物質。
ミネラルウォーターなどの消毒を行う際に、
副生成物として発生する物質です。
原料となる水に含まれる臭素が、
オゾン殺菌などにより、酸化されて生成します。
臭素酸の影響で起こるがん
- 腎臓がん
- 甲状腺がん
- 精巣の中皮腫がん
などの発がん性が指摘されています。
そのため、厚生労働省では臭素酸の基準値を定めています。
発がんする危険性があるのは、
体重50kgの人が1日2Lの飲料水を摂取すると仮定した場合に、
0.009 mg/L(≒0.00893 mg/L)。
ここから、基準値を0.01mg/Lとしています。
基準値の約2倍って大丈夫?
今回「富士山麓のきれいな水」から検出された臭素酸は、0.02mg/L。
厚労省の基準値が0.01mg/Lなので、
約2倍に相当します。
2倍って相当やばいんじゃないのか!?
と思いますが、
発がんする可能性がある摂取量は、
体重50kgの人が、ミネラルウォーターを毎日27.5リットル飲んだ場合です。
27.5リットルも1日に水を飲む人はまずいません。
誤って一度に大量に摂取しない限りはまず大丈夫ということです。
臭素酸による中毒例のほとんどは、
たまたま、あるいは誤って摂取してしまったせいで起こっています。
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臭素酸の除去方法は?
残念ながら、
現在の浄水処理技術では有効な除去方法がありません。
水道水を、家庭用の浄水器などを使ってさらに浄水しても無理です。
なので、対策としては、
臭素酸の生成を抑制することに限られてしまいます。
臭素酸の生成を抑制するのに、オゾン処理が有効であることがわかっています。
→臭素酸をおさえる水道水オゾン処理のしくみとは?活性炭処理ではダメ?
説明引用元:厚生労働省HP、
2008年9月食品安全委員会化学物質・汚染物質専門調査会清涼飲料水評価書