映画『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』ネタバレあらすじと感想についてまとめています。
赤い風船を持って現れる謎のピエロ、ペニーワイズにさらわれたビルの弟ジョージは戻ってくるのか?ペニーワイズの正体とは?ビルとベバリーの恋の結末は?
スティーヴン・キングの原作小説情報もあわせてチェック。
ラストまでネタバレしていますので、結末を知りたくない方はご注意ください。
目次
登場人物&キャスト
2018年アメリカ映画
上映時間134分
監督:ライアン・クーグラー
※1990年の映画リメイク
■ ビル・デンブロウ(ジェイデン・リーバハー)
吃音の少年。「負け犬クラブ(LOSERS)」のリーダー。
■ ジョージー・デンブロウ(ジャクソン・ロバート・スコット)
ビルの弟。雨の日にペニーワイズに襲われ、行方不明となる。
■ ベバリー・マーシュ(ソフィア・リリス)
いじめを受けている大人びた少女。父親から暴行を受けている。
■ ベン・ハンスコム(ジェレミー・レイ・テイラー)
転校してきたばかりの太めの少年。図書館でデリーの街の秘密を調べている。
■ リッチー・トージア(フィン・ウルフハード)
ビルの親友で眼鏡の少年。口がよく回る。
■ エディ・カスプブラク(ジャック・ディラン・グレイザー)
喘息持ちの少年。過干渉の母親に行動を縛られている。
■ スタンリー・ユリス(ワイアット・オレフ)
ユダヤ系の少年。ラビの息子。
■ マイク・ハンロン(チョーズン・ジェイコブス)
アフリカ系の少年。家業である屠殺業の見習い修行中。
■ ヘンリー・バワーズ(ニコラス・ハミルトン)
ベンやマイクらに執拗な暴行を加えている不良グループのリーダー。警官の息子。
■ べルチュ・ハギンズ(ジェイク・シム)
不良グループのメンバー。
■ ビクター・クリス(ローガン・トンプソン)
不良グループのメンバー。
■ パトリック・ホックステッター(オーウェン・ティーグ)
不良グループのメンバー。ペニーワイズに襲われ、行方不明に。
子供たちにしか見えない不気味なピエロ。
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IT(2017)ネタバレをラスト結末まで
起:現れた悪魔ペニーワイズ
1988年10月、ある雨の日。
アメリカの田舎町デリーに住む病弱で吃音症持ちの少年ビルは、弟のジョージーに折り紙で船を作ってあげる。
ジョージーは喜んで、外へ船を流して遊びに出掛けた。
しかし、船は排水口に入っていってしまう。
船を取ろうとすると、排水口の中から「ペニーワイズ」と名乗るピエロが現れる。
ペニーワイズは「仲良くなろう」と言葉巧みにジョージーに近づき、ジョージーが船を返してもらおうと手を出した瞬間、牙だらけの口を大きく開き、ジョージーの片腕を食いちぎる。
ジョージーは逃げようとするが、そのまま排水口の中に引きずり込まれてしまった。
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承:デリーの町に起こる失踪事件の謎
ジョージーの失踪から8か月後。
ビルは夏休みを迎えた。
デリーでは子供達の失踪が多発しており、厳戒態勢が取られていた。
そんな中、ビルは「ルーザーズ・クラブ」の仲間たちと荒れ地にいく計画を立てる。ビルは排水口から行方不明になった弟ジョージーが、下水道をつたって荒地に流れ着いているのではないかと考えていた。
一方、マイクやベンの前にもペニーワイズが現れ「恐怖」を植え付けていく。
図書館でペニーワイズに遭遇したベンは、逃げる途中でヘンリーの不良グループに襲われる。
逃げ出したベンと遭遇したビル達は、ベンを助け、傷の手当をする。偶然出会い、薬局で協力してくれたベバリーを、ビルは採石場での川遊びに誘う。
父親から虐待を受けていたベバリーは、髪を短く切ってビル達の前に現れる。大人びたベバリーに釘付けになるルーザーズ・クラブ。
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メンバーは、転校してきたばかりで友達がおらず、図書館にこもっていたベンから、歴史の自由研究について聞く。
人種差別主義者が放火したナイトクラブ、黒酒場(ブラック・スポット)。ある調査によると、デリーは殺しや失踪事件が国の6倍あるという。しかも、それは大人の話で子供の事件はもっと多い。
詳しい資料を見せてもらうため、ルーザーズクラブはベンの家を訪ねた。
道中、逃げたベンを追っていた不良グループの一人、パトリックも行方不明になっていたことがわかる。
ビーバー狩りの野営地から始まった町。町ができた頃の住民は91人。しかしその冬、全員が姿を消した。原因は先住民の襲撃や伝染病だという説もあったが、証拠はなし。唯一の痕跡は、井戸小屋に残された血が付いた服だけだった。
さらに、ビルは、ベンの家に貼られていた資料の中に描かれたピエロの姿を見つける。
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転:”それ(イット)”は27年周期で来る
ビル達は、河原でヘンリーらに襲われていたマイクを救出。石を投げてヘンリーを撃退する。
町へ行くと、ベティ・リプソンに続き、クラスメイトのエドワード・コーコランまでも行方不明になっていた。資料を見直し、大きな事件をリストにしたベンは、あることに気付く。
1908年の鉄工所爆発、1935年のギャング惨殺、1962年の黒酒場への放火。そして1989年の今は、子供が次々と失踪している。
つまり、大事件は27年おきに起きているのだ。
“それ(イット)”はどこかから現れ、1年間子供を食べたら再び眠りにつく。
“それ”は子供が一番怖がるものを見せていた。ビルにはジョージー、ベバリーには血が吹き出す排水口、エディには感染症の患者、スタンリーには絵の女、マイクには火事で死んだ両親・・・。
ビルは、下水道マップとベンの旧市街地マップをプロジェクターで重ね合わせ、ジョージーが消えた場所、鉄工所、黒酒場、事件があった場所はどこも下水道でつながっていることに気付く。
そして、その中心にあるのがニーボルト通りの井戸の家だった。
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ビルは、井戸の家が”それ”の棲みかだと推測する。
そこへペニーワイズが現れ、“それ”が自分達を狙っていると確信したベンは、井戸の家へ乗り込むことに。
危険だと止める仲間達に、ベンは
ベン「ジョージーみたいにまた誰かが消えてしまったら?他の住人のように事件を見て見ぬふり?僕にはできない」
と告げる。
家に帰ると、弟ジョージーのことばかり考えていたベン。
ベン「この家に入るより、僕には自分の家に帰る方が怖い」
ベンと共にルーザーズ・クラブの仲間達も井戸の家へ入るが、ペニーワイズの策略にはまり、分断され、さらに恐怖心を植え付けられてしまう。さらに、右腕を骨折したエディを母親が迎えに来て連れて帰る。
ベン「井戸を見た。場所はわかった。次は準備していこう」
“それ”を退治することを提案するベンに、自殺行為だと反発する仲間達。ペニーワイズの術中にはまり、ルーザーズ・クラブはバラバラになってしまった。
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結:ペニーワイズの正体
それぞれの日常を送っていたルーザーズ。
ベバリーはビルとの約束に出かけようとしたところを父親に止められる。暴行を働こうとした父親に追い詰められたベバリーは、父親を便器の蓋で殴り殺してしまう。
直後、ペニーワイズがベバリーの前に現れる。
現場に来たビルは、ベバリーがペニーワイズに連れ去られたことを悟る。ベバリーを助けるため、再び結束したルーザーズクラブの仲間達。井戸の家へベバリーの救出に向かう。
一方、仲間の前で恥をかかされ、父親への怒りと恐怖心からペニーワイズに心を支配されてしまったヘンリーは、父親をナイフで刺殺。さらには不良グループの仲間まで殺し、ルーザーズ・クラブを追って来る。
狂気に取り憑かれたヘンリーを、何とか食い止めるマイク。
井戸の奥底の下水道を進むと、これまで行方不明になった子供達が浮いており、その中にべバリーもいた。
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そこへジョージーも現れるが、
ビル「お前は偽物だ」
と、ビルはペニーワイズの変装だと見抜く。
ビルを人質に取りったペニーワイズは、
ペニーワイズ「お前たちみんなを連れて行く。全員の恐怖と肉体をむさぼってやる。それがイヤならお前たちは引っ込め。こいつだけ連れ去り私は長い眠りにつく。お前たちは健やかに大人へと育ち、幸せに暮らせるだろう。老いて死を迎えるまで」
と条件を出す。
「行って。逃げて。みんなを巻き込んだのは僕だ」と謝るビルに、ペニーワイズとの戦いを宣言するルーザーズ・クラブ。
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ベバリーが生き延びたのは、ペニーワイズを恐れなかったから。
逆にビル達を恐れた、ペニーワイズの負けだった。
ルーザーズ・クラブの結束がついにペニーワイズを打ち破り、ペニーワイズは井戸の奥深くに消えていった。
ビル「誓おう。ヤツが死んでなかったら、また”それ”が現れたら、僕らも戻ると」
ガラスの破片で手のひらに誓いの証を刻み、一人一人と帰宅していくルーザーズ・クラブ。
そして、ポートランドのおばさんの家に行くことを決めたベバリー。
ベバリー「みんなといて、負け犬だと感じたことはなかった」
ベバリーを追いかけ、ビルは二度目のキスをした。
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IT原作は?
映画『IT』の原作は、
1986年に発表されたスティーヴン・キングのホラー小説『IT-イット-』です。
「It」 は英語で鬼ごっこの鬼を意味しています。
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『IT/イット 』感想とレビュー(評価)
『IT』はホラー映画なんですが、
子供達の成長と友情を描いた、人間ドラマとしても見応えのある作品です。
個性豊かなルーザーズ・クラブのメンバー達。
病弱でどもってしまうけれど、勇敢で弟思いのビル。
お調子者で、お喋りなリッチー。
病気がちで臆病なエディ。
エディの薬は実は偽薬だったことがわかり、「僕を本当に守ってくれるのは友達だ!」と母親の過干渉を断ち切ります。
父親のラビからトーラー(聖典)を朗読できず、勉強不足だと怒られていたスタンリー。
未公開シーンになってしまっていますが、
ミサでスタンリーが子供の失踪事件を見て見ぬふりする大人を非難する演説は見ものです。
両親を家事で亡くしたトラウマを抱え、なかなか家畜の羊を屠殺できないマイク。
井戸の家での出来事の後、
マイクがあっさり銃を撃てるようになったのを見て、子供の成長は早いなあと。
「気付けば銃を突き付けられてる」という、じーちゃんの言葉通りになったのは驚きでしたが、マイクは見事に乗り越えてみせました。
転校生でまだ友達がいない、デブでドジのベン。
サラッとベバリーの短く切った髪を褒めたり、意外とタラシです(笑)
そして頭が切れます。
いろいろな男と関係を持っているとウワサを流され、いじめられているベバリー。
でも実は3年生の時、学校の演劇会で一度だけキスしたビルを想い続けている、純粋な少女です。
よく見るとベバリーをいじめてるのは薬局の娘なんですよね。オヤジも問題ありだけど娘もなあ・・・。
衝撃だったのはヘンリーですね。
まさかあんな変貌を遂げるとは・・・。
デリーの町はまあ大人たちがクソですが、
ヘンリーの父親もしかり。
警官とは思えん・・・。
ヘンリーも父親の被害者だったのだろうと思います。
だからってやりすぎだけどな・・・!
未公開シーンでペニーワイズがジョージーをさらうのに失敗するシーンがかなり笑えます(笑)
ぜひ見てみてください。
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