大森南朋主演の映画『ハゲタカ』のネタバレあらすじと感想についてまとめています。
日本を代表する企業・アカマ自動車を狙い、中国から”赤いハゲタカ”こと劉一華が襲来。アカマの危機に、芝野は日本の市場を見限り海外生活を送っていた鷲津の元を訪れ、協力を要請する。日本に戻った鷲津は、アカマのホワイトナイトとして名乗りを上げるも、中国政府の圧倒的な資金力を持つ劉一華に苦戦を強いられる。鷲津が恐るべきシナリオを遂行する中、徐々に明らかになる劉一華の過去の秘密。そして訪れた、衝撃のラスト結末とは?
ラストまでネタバレしていますので、結末を知りたくない方はご注意ください。
目次
登場人物&俳優キャスト
2009年日本映画
上映時間134分
監督:大友啓史
■ 鷲津政彦(大森南朋)
鷲津ファンド代表。徹底した合理主義で瀕死の日本企業を次々と買い叩いたが、ホライズン社を解雇され、自ら”鷲津ファンド”を設立。
■ 中延五郎(志賀廣太郎)
不動産取引のエキスパート。
■ 村田丈志(嶋田久作)
裏の情報に通じた調査担当。
ブルー・ウォール・パートナーズ代表。自らを”赤いハゲタカ”と名乗る。残留日本人孤児三世。苦学の末に入社したホライズン社で鷲津と出会う。数年後、ファンドマネージャーとして独立。アカマ自動車の買収に挑む。
■ 西野 治(松田龍平)
西乃屋旅館社長。かつて鷲津による買収を受け、父親が非業の死を遂げた。IT長者として鷲津に挑むが、敗北。今は西乃屋旅館を取り戻し、経営者としての敏腕をふるっている。
■ 三島由香(栗山千明)
東洋テレビの報道番組「ニュースナウ」のメインキャスター。鷲津が銀行員時代に父親が死に追いやられたという過去を持ち、鷲津を複雑な思いを抱きながら見つめ続けている。
■ 芝野健夫(柴田恭兵)
アカマ自動車役員。かつて三葉銀行ではエースとして数々の大型案件を担当してきた。しかし、鷲津との再会により自身の仕事に疑問を抱き、銀行を退職。企業再生家としての道を歩み始めた。
■ 古谷隆史(遠藤憲一)
売上高5兆円を超える日本を代表する自動車会社アカマの社長。
■ 守山 翔(高良健吾)
アカマ自動車の派遣工。派遣工として淡々と日々を過ごす若者。今の生活に不満を抱えながらも、ただ流されている。
MGS銀行頭取。芝野の銀行員時代の元上司。銀行経営の暗部を一手に引き受けている。
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映画「ハゲタカ」簡単なあらすじ
日本を代表する企業・アカマ自動車を狙い、中国から”赤いハゲタカ”こと劉一華が襲来した。
アカマの危機に、芝野は日本の市場を見限り海外生活を送っていた鷲津の元を訪れ、協力を要請する。日本に戻った鷲津は、アカマのホワイトナイトとして名乗りを上げるも、圧倒的な資金力を持つ劉一華に苦戦を強いられる。
TOB価格の釣り上げ合戦が行われる中、劉一華率いるブルーウォールのバックには中国の政府系投資ファンド「CLIC」がついていることが判明。まともに戦って勝てる相手ではない。
さらに劉一華は派遣工の守山を使って、劣悪な労働環境や労災隠しを公にするとアカマを脅し、さらに派遣労働者たちにデモを起こさせ、アカマを内部から突き崩しにかかる。
アカマの古谷社長は鷲津ファンドを切り、ブルーウォールとの提携を発表した。
これに対し鷲津は西野治の力を借り、アカマを道連れに腐ったアメリカを買い叩く、恐るべきシナリオを遂行する。
同時に明らかになってゆく劉一華の過去の秘密。劉一華の中に、かつての自分を見る鷲津。
鷲津「お前は、誰なんだ?」
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映画「ハゲタカ」詳細ネタバレをラスト結末まで
起:赤いハゲタカ襲来、アカマの危機
かつて瀕死の日本企業を次々と買い叩き、”ハゲタカ”と呼ばれた男、鷲津政彦。
ビジネスに徹し、徹底した合理主義を貫きながらも、着実に企業を再生の道へと導いてきた。しかし、資本主義の原則すら守れない日本のマーケットに失望し、見切りを付け海外生活を送っており、世間では死んだとまでウワサされていた。
そんな鷲津のもとへ、かつての上司であり、盟友の芝野健夫が訪れた。
芝野が執行役員を務める、日本を代表する大手自動車メーカー「アカマ自動車」が、外資に狙われていた。海外発進のニュースで悪い材料が意図的に流されており、どこかがアカマを狙っていることは間違いない。
確かな技術力と雇用確保の場として、売上高5兆円アカマの守りたい芝野は、手を貸してほしいと鷲津に頼む。
だが鷲津は、「日本がどうなろうとアカマがどうなろうと関係ない」と、芝野の頼みを断る。そんな鷲津に、芝野は
芝野「腐ってしまったのは、お前の方じゃないのか」
と言い放つ。
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芝野の予想は的中し、劉一華率いる「ブルー・ウォール・パートナーズ」がアカマ自動車へのTOBを仕掛けてきた。ノーマークの無名ファンドが天下の赤間に買収を大々的に買収を仕掛けたことに、マスコミは大きく揺れる。
アカマでは社長の古谷が、「スタンリー・ブラザーズ」のデイビッドをアドバイザーとしてリテインし、芝野と共に防衛プロジェクトチームを立ち上げ、ウォールームを設置した。
そんな中、劉がマンダリンオリエンタル東京で会見を開いた。TOBの買い付け価格は1300円。買い付け期間は1か月。全部買えば1兆円以上の資金が必要だ。その資金源は一体何なのか?
しかも、ブルー・ウォールによる提案は
- 新興国、特に中国・インドへの展開が遅れたアカマをサポートし、資金面を全面的に支援。
- 国内生産工場・雇用・取引関係の完全維持。
- 経営は現経営陣に全面的に継続委任。
と極めてアカマに有効的だ。その理由を、劉は自身が残留日本人孤児三世であることを明かし、かつてのハゲタカと呼ばれた投資家たちを批判。アカマを、日本を救いたいだけだと訴える。
劉の会見を空港で見ていた鷲津は、劉がホライズンのニューヨークオフィスで働いていたことを思い出す。日本に戻った鷲津は、中延にブルー・ウォールの資金源と劉の経歴を洗うよう指示した。
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アカマの工場を視察に訪れた劉は、派遣工の守山に興味を持つ。「日本は生ぬるい地獄」だという劉に、守山も興味を抱き始める。
一方、鷲津はMGS銀行の頭取となった飯島と古谷社長から、正式にホワイトナイトを依頼される。アカマの筆頭株主であるMGS銀行は、総額2.5兆円のシンジケートローンを組成すると宣言。鷲津はこの申し出を受けることにした。
中延が懸念を示すも、鷲津は浮動株がブルーウォールになびく前に、対抗TOBの発表を決断する。そして、鷲津ファンドが買い付け価格1400円で公開買い付けを発表した。
だが直後、劉がTOB価格を1700円に釣り上げてきた。
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承:ブルー・ウォールの資金源、バックは中国政府系ファンド
一気に300円も釣り上げれば、それだけでも2400億の追加資金が必要だ。ブルー・ウォールの資金源は一体どこなのか?
これに対し、鷲津もギリギリまで上げることを検討。鷲津ファンドの限界は2000円だ。ホワイトナイトを買って出て負けたら、鷲津ファンドの信用は台無しになる。焦りを隠せない鷲津。だが、劉はあっさりとその上限を超えてきた。
ついにブルー・ウォールのTOB価格は2200円へ。株主の最新票読みは、ブルー・ウォール78%、鷲津ファンド13.7%。鷲津ファンドは圧倒的不利に追い込まれていた。
リサーチの結果、巨額の資金力を楯に圧倒し続ける劉の背後には、中国の政府系投資ファンド「CLIC」が存在していることを突き止めた。CLICが表に立つと、国家権力による民間企業乗っ取りではないかと諸外国の避難を招きやすい。だから、ブルー・ウォールのようなファンドを隠れ蓑に、資金源を隠して買収をかけてきたのだ。
しかしだとすれば原資は2000億ドル、20兆円。まともに戦って勝てる相手ではない。
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鷲津は劉に接触を試みる。ホライズン時代の鷲津を、成功も失敗もずっと見てきたと語る劉。「お前は誰なんだ」と尋ねる鷲津に、「俺はあんただ」と答える劉。
第8回票読みは、ブルー・ウォール51%、鷲津ファンド32%。バックにCLICがついていることが判明しても、全くひるまない劉の姿勢に、思った以上にブルー・ウォールの落ちは少ない。CLICが動いているとなると、経済原理では済まない。採算度外視で、国家の威信をかけてアカマを取りに来るだろう。逼迫する事態に、焦りを隠せない古谷社長。
そんな中、鷲津は資金調達のためドバイへと飛んだ。
一方、守山から派遣工の実態を聞き出した劉は、”部品”として扱われる不当な労働環境を訴えるデモを開催するようけしかけ、その権利を主張するべきだとそそのかす。
劉一華「誰かになるんだよ、守山」
劣悪な労働環境や労災隠しが公になれば、アカマは窮地に追いやられる。劉は古谷社長を脅し、自分たちならこのデモを抑えることができると、ブルー・ウォールの提案を受け入れるよう要求する。
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これに対し、古谷社長は鷲津ファンドを切り、ブルー・ウォールとの資本提携を決断する。
古谷「買い付け価格2200円。この不景気の中、株主は当然そっちに流れる。日本の基幹産業が中国に買われようが買われまいが、自分が儲かればどっちでもいい、それが彼らの考えだ。企業を長期的に育てようなんて考えは、さらさらないんだよ」
と激昂する古谷社長を、芝野は
芝野「企業を経営するのは株主ではありません、経営者であるあなたです」
と説得する。
だがアカマ全社員の生活を、命を預かっている以上、何としても生き残らねばならないという古谷社長に、「今のままで本当に生き残れるか」と問う芝野。
この仕事を引き受けたのは世界中のサーキットを疾走するアカマの車に自分自身憧れていたからだと明かす。しかし古谷社長は、今みたいな話をする会社の古参連中が我慢ならなかったからだと一蹴する。
古谷「憧れや夢、そんなもので飯が食えるほど、生易しい時代ではない」
芝野「こんな時代だからこそ、夢や希望を語るリーダーが必要なんです!」
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転:劉一華はニセモノ?劉一華の隠された素顔
デモは劉が守山以外のメンバーを「正社員にしてやる」と寝返らせて潰し、派遣工のストライキは中止された。そしてアカマは、ブルー・ウォールを友好的買収者とみなすことを発表。全ては劉の目論見通りに進んでいた。
中国で劉一華の故郷を調べていた村田が、思わぬ収穫を得て帰国した。
村田「あいつは劉一華じゃない。ニセモノです」
芝野の元へ、中国の事業所から情報が入った。CLICが描いたアカマ買収後の青写真は、ブルー・ウォールの発表とは真逆だった。CLICは根こそぎアカマを中国へ持っていく気だったのだ。
芝野は焦るが、鷲津は劉はただの使い走りに過ぎず、CLICの本当の狙いも詳しくは知らされていないと見ていた。
鷲津「ご安心ください。全てシナリオ通りに進んでいます。想定の範囲内ってやつです」
一方、劉に騙されたことを知った守山は、劉のオフィスを訪れる。400万の金を渡し、「元いた場所へ戻れ、それが懸命な生き方だ」という劉に、守山は金をぶちまける。「拾え」と激昂する劉。守山は泣きながら部屋中に散らばった金を拾い集めるのだった。
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鷲津は、西乃屋旅館社長となった西野治の元を訪ね、協力を要請する。
ついに鷲津の反撃が始まった。鷲津ファンドは、アカマのファイナンシャル・アドバイザーを務めるスタンリー・ブラザーズに対してTOBを仕掛けた。ドバイの資金はアカマ買収用ではなく、最初からスタンリーを買収するための資金調達だったのだ。
中国にとって、投資銀行のノウハウを持つスタンリーは喉から手が出るほどに欲しい存在だ。鷲津の読み通り、ブルー・ウォールがホワイトナイトに名乗りを上げて来た。
西野の仲介で、スタンリーはブルー・ウォールの買収提案を受け入れた。西野は、かつてIT企業家として成功を収めた際、スタンリーのワインスタイン会長とつながりを持っていた。
勝利を確信し、笑いをこらえきれない劉。そんな劉に、
鷲津「愛していたんじゃないのか。お前は、お前だけが、アカマを本気で愛していたんじゃないのか!」
とぶつける鷲津。
再び劉に「お前は誰なんだ」と問い掛ける。だが劉はそれには答えず、逃げるように車に乗り込むのだった。
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村田は、中国の湖南省を訪れていた。中国残留孤児である劉の祖母・劉淑福、日本名「佐藤八重」の故郷だ。
だが劉淑福は生きており、そこで劉一華も暮らしていた。劉一華は今も湖南省にいたのだ。
誰かが劉一華になりすまし、大使館に残留孤児三世であることを申請して日本にやって来た。
他人のパスポートに自分の顔写真を貼り、その人物になることを「頭を剃る」と言う。本物の劉一華がいた村の、さらに奥の村で、かつて頭を剃った少年がいた。母親が売血ブローカーに血を売って、息子のために金を工面したそうだ。
だが村田の調査はそこまでだった。結局劉一華が誰なのか、その素性は依然不明のままだ。
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結:鷲津の反撃、腐ったアメリカを買い叩け!
ブルー・ウォールは発行済株式の買収に加え、優先株50億ドルを引き受け、資金的にも全面的にスタンリーをサポートすることを発表した。いよいよ中国の時代なのか。
しかし、全ては鷲津のシナリオ通りだった。
サブプライムの影響で、スタンリーの実態はボロボロだ。返済見込みのない住宅ローンをまとめて証券化して世界中の金融機関投資家に売りまくっていた。代表的な商品が、詐欺まがいのとんでもない「ORTHO X」。スタンリーはオルトX絡みで傘下のファンドの打撃が大きい。その損失補填で、スタンリー本体の資金繰りも逼迫しつつある。
鷲津ファンドは、既に「ORTHO X」200億円分を取得していた。一度風船が弾ければ、スタンリーに流れ込んでいた資金の引き上げが一斉に始まる。そうなれば、いくらスタンリーと言えども持ち堪えられない。スタンリー株は暴落。裏で手を引いていたCLICはアカマの買収どころではなくなる。「ORTHO X」を一気に売りさばき、
鷲津「CLICを道連れに、腐ったアメリカを買い叩く」
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鷲津はスタンリーに「ORTHO X」200億円分の解約を申し出る。しかし既に東京市場は閉まっているため、資金手当ては難しい。ロンドンに泣きつくしかない。だがロンドン市場が閉まるギリギリのタイミングで融資を断るよう、鷲津は飯島にも手を回していた。スタンリーに打つ手はない。
ニューヨーク市場に依頼が回る頃には、スタンリーが200億の資金手当てに失敗というウワサが世界中に広まることになる。そのウワサがスタンリーの命取りになる。
さらに鷲津は、大量のスタンリー株を投げ売りすることで、スタンリー株を急落させた。
勝負は決した。スタンリーに投資した資金が持たず、アカマに関わっているとCLIC自体が連鎖破綻してしまう。CLICはアカマから手を引くことを決定した。
しかし同時に、アカマ株も暴落を続けていた。
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米国でのアカマ株式販売と、オートローンによる無茶な販売拡大、スタンリーに乗せられての日本での証券化推進。鷲津は、古谷社長のやったことは、スタンリーに何十億円も手数料で儲けさせただけだと批判する。
古谷社長による効率化の掛け声のもと、現場では人件費を切り詰め、1円単位のコスト削減を地道に積み上げているにもかかわらず、古谷社長がその全てをゴミ箱に捨てたようなものだと。
「あなたが経営者ならどうするんだ」と尋ねられ、鷲津は
鷲津「私は経営者ではない。ファンドマネージャーにすぎない」
と答える。そんな鷲津を、古谷社長は「卑怯者、ハゲタカそのものだ」と罵る。後任人事を飯島に任せ、鷲津は去った。
一方、呆然と通りを歩いていた劉は、突如後ろから強盗に刺されてしまう。劉の財布から散らばった現金に、群がる浮浪者たち。
鷲津の携帯に着信があり、死の間際の劉からメッセージが残されていた。
劉一華「乗せてくれよ、俺も、その車に。鷲津、頼むよ・・・」
劉の悲痛な叫びに、鷲津は慌てて掛け直すも、劉の携帯はもはや繋がらなかった。
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アカマの取締役会で解任議案が提出され、古谷は代表取締役社長を解任された。鷲津は、飯島から後任を依頼された芝野の元を訪ねる。
日本人の勤勉さや誠実さに誇りを持っており、「まだまだこの国は捨てたもんじゃない」と語る芝野に、鷲津はある書類を手渡した。
劉一華から鷲津あてに届いた封書に入っていた、「アカマ自動車 自主再建試案(ver.5)」と題されたリポートだ。他の会社についても同じようなリポートがあったが、アカマは他の何倍ものページも費やして、まともな再建案が書かれていた。
鷲津「あいつはあなたですよ、芝野さん。アカマ自動車に夢と希望を与えられ、必死で生き残ってきた」
芝野にこれからどうするのか尋ねられ、鷲津は
鷲津「見に行きますよ、焼け野原を。資本主義のね」
と答える。そんな鷲津に、芝野は「お前らしい」と返すのだった。
劉の故郷を訪ねた鷲津は、かつてそこで劉が見たものに思いを馳せる。荒れ果てた劉の生家で、天窓から光が射し、壁を照らし出した。壁に残る、赤い自動車の落書き。劉が子供の時に見た、真っ赤なアカマGT。
劉一華が死に、結局彼の素性はわからぬままとなってしまった。だが劉一華は、その車に自分の夢を乗せていたに違いない。
かつてアカマGTが走ったその道を、鷲津は歩き始めるのだった。
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映画「ハゲタカ」感想
何もかもが最高すぎる・・・!!!
映画館だけで5回は見に行った大好きな作品です。
DVD購入後はセリフをすべて記憶するくらい、何度も何度も見直し。
特に鷲津の「じゃあ、行きましょうか」から、芝野・飯島との会食シーンが好きすぎて、何度も見てたらこのシーンのちょっと前あたりでフリーズするようになり、ブルーレイを買い直しました・・・。みなさん、DVDは案外もろいから気をつけて・・・。
サントラは相変わらずテレビドラマ版に引き続き本当に素晴らしいです。
映画で新たに追加された「朱雀」「鋭嘴」がたまらない。
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ではではここからは本編感想です。
・芝野さん、あれだけの思いして独立させたあけぼのは・・・??
⇒ハゲタカドラマのあらすじからネタバレ結末まで
芝野「その腐ったマーケットを作ったのは、俺達じゃないのか。金融立国日本、グローバルスタンダートを日本に、そうやって旗を振ってきたのは俺たちじゃないのか。その俺たちが今、のうのうと何もせず生きていていいのか」
ぶっちゃけ鷲津が銀行員だったのってたかだか2年、しかもただの兵隊。旗を振ってきたのは芝野さん本人なのに、この言われよう・・・。
大空電機の時といい、芝野さんの己の目的を達成せんがために鷲津を骨の髄まで利用する姿勢は相変わらずすごい。震える。
・「くそっ!!」でグラス投げ飛ばすわ、「焦りは禁物ではないですか」という中延さんの不安的中で「ほら見たことか!」と言わんばかりの勇み足、鷲津どうした!?
いつからそんな激情型キャラに・・・!?
・空港で劉一華の会見が気になり過ぎていよいよ立ち上がってモニターを見つめる鷲津。
・リーマン・ブラザーズならぬスタンリー・ブラザーズ。
・ウォールーム設置する時の芝野さんのカッコよさといったら・・・!!全力でその背中についていきたい・・・!!
株価分析チームの女性は確実にときめいたはず。指示されたいぜ。
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・ネクタイ→時計→ベスト→ジャケット→メガネと、鷲津が着々と装備していくシーン大好きなんですけど、スーツ一式職場て。
・ついにMGS銀行頭取まで上り詰めた飯島。
・鷲津、芝野、飯島が協力して、日本オールスターで中国を迎え撃つ・・・!!ぞくぞくします。ドラマファンにはたまらないシーン。ついに鷲津がホワイトナイトかあ・・・と感慨もひとしお。
・鷲津を呼び寄せておきながら、ホワイトナイトを引き受けたら引き受けたでめちゃくちゃ警戒している。一体鷲津をどうしたいんだ、芝野さんは。
・村田さん大活躍・・・!!
「だとすれば原資は2000億ドル。20兆円・・・!」
素敵過ぎる低音。「20兆円」の言い方がたまらない。
・ニューヨーク時代の劉一華はホストにしか見えない。前髪長すぎだろ・・・!
・やっぱりニューヨーク時代の鷲津は激しく病んでる・・・。辛い・・・。
・西野治→鷲津→芝野の構図がまんま守山→劉一華→鷲津がまた辛い・・・。
・「CLICは根こそぎアカマを中国を持っていくつもりだ」っつってんのに、
鷲津「全てシナリオ通りに進んでいます。想定の範囲内ってやつです」
鷲津の話聞いてる?感。
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・「力を貸してくれないか?」と鷲津に言われた時の西野治の表情かわいすぎだろ・・・!!
ポーカーフェイスを装いながらも隠しきれないうれしさが全面に出ている。クソ可愛い。
・「喫煙ルームはどこかな?」と治に聞かれた後。基本断固笑わない鷲津が、治相手だとちょろっと素が出る、その素が出た瞬間でした。
唇の端をわずかに歪めるだけなんだけど、治を信頼して可愛がっていることがよくわかる。
・オルトX解約する時のスタンリー担当がまさかのツダケン(津田健次郎)。
・「売れ!売って売って売りまくるんだ!」と言いながら鷲津がコーヒーブレイクしてる件。ボス・・・!!
・「CLICを道連れに腐ったアメリカを買い叩く」シナリオは完璧でしたが、やり過ぎ。死者が出ても何ら不思議はないほどのハゲタカっぷりだった。よく死者が劉一華だけですんだと思う。誰かに刺されるレベルです。
鷲津「クソがつくくらい真面目だ」
と言いつつ、ほんと芝野好きだなあ鷲津とめちゃくちゃ愛を感じる一言。
・治といい、ハゲタカ若手の株のポテンシャル高すぎ。
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※本ページの情報は2018年9月時点のものです。最新の配信状況は U-NEXTサイトにてご確認ください。