【相棒15】第16話「ギフト」ネタバレ&感想 野間口徹が原田龍二を狙う!?共犯者の正体は?

相棒season15第16話「ギフト」ネタバレ&感想です。
野間口徹演じる快楽殺人鬼・北一幸が再登場。原田龍二演じる陣川公平が大暴走したseason14第12話「陣川という名の犬」以来の登場です。逃亡した北一幸が伊丹を狙う・・・!?
北一幸の脱走を手助けした意外な共犯者の正体とは・・・!?実は共犯者は二人いた・・・!?

参考⇒相棒シーズン15を見逃した人はまずこちらをチェック!

第16話「ギフト」ゲスト俳優キャスト

■ 北 一幸(野間口徹)
計6人の女性を殺害し、顔を切り刻むことに執着した快楽殺人犯。season14第12話「陣川という名の犬」で逮捕された。
⇒『相棒』陣川登場回の中で過去最低だったシーズン14第12話ネタバレと感想

■ 連城建彦(松尾諭)
連城法律事務所の弁護士。連続殺人犯・北一幸の弁護を担当している。

■ 潮崎良純(橋本淳)
千代田警察署の巡査。北の見張り担当。

■ 有村みなみ(片山萌美)
図書館司書。北に殺された被害者。

第16話「ギフト」ネタバレ・あらすじをラスト結末まで

起:連続殺人犯・北一幸が逃亡

6人の女性を殺害し、顔を切り刻むことに執着する快楽殺人犯・北一幸(きた かずゆき)

そんな北の逮捕は、偶然居合わせた自分と“同じ臭い”がする殺人犯にシンパシーを感じ、身代わりになろうとして逮捕されるという幕引きだった。

その後裁判中だった北が、末期がんの治療のため入院していた病院から見張りの刑事を殺害して姿を消した。

日本を震撼させた猟奇殺人の悪夢が、再び幕を開けた。

北の逃亡は、病院のシステムがダウンしたわずか11分のうちに起きた計画的な犯行だ。北の脱走を手助けした共犯者がいるのではと、一課は捜査を開始する。

捜査に乗り出した伊丹に、図ったようなタイミングで北の弁護士・連城から連絡が入った。

そして、北から伊丹宛に送られてきたというスマホを渡される。その途端、着信があり、北は犯行の再開を予告するような言葉を発すのだった。

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承:伊丹への犯行予告、新たな被害者

どうやら北は、自分を逮捕し取り調べを担当した伊丹に、何かしらの思い入れがあるらしい。

捜査本部は北が狙いそうな女性の安否確認を開始するも、かつて北が殺害対象者としてリストアップしていた女性は67人もいた。

その矢先、伊丹宛に巨大な冷蔵庫が届く。

中には、有村みなみというリストに載っていた女性の遺体が入れられていた。

北の逃亡先の手掛かりは掴めず、捜査が難航する中、右京と亘は独自の捜査を開始する。

右京の脳裏には、前回、別の殺人鬼をかばったことで、「誰かのために罪を犯すことに喜びを覚える」という、北の不可解な思考が蘇っていた。

その考え方を踏襲しているのであれば、今回の犯行も共犯者のために行っているのではないだろうか。

そう推測した右京は、北の手掛かりを探すため、被害者である有村みなみや、連城弁護士、さらには病院で殺害された刑事の相棒の周辺を調べ始める。

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転:北一幸の共犯者の正体

北の共犯者の正体は、見張りを担当していた潮崎巡査だった。

実は、潮崎は同性愛者だった。高校時代に、思いを寄せていた段原という男にからかわれ、告白を盗み撮りされた上、文化祭で上映され、自殺未遂を図っていた。

そして、最近結婚した段原は、もう一度同じ手法で潮崎をだまし、結婚式の二次会でそのビデオを流したのだ。

潮崎巡査「初めて人を殺したいと思いました」

だが殺せないという潮崎に、

北一幸「私が殺してあげましょう」

他の刑事と違い、殺人鬼である自分を、唯一普通の人間として扱ってくれた潮崎。さらに、そんな潮崎を北は”こちら側”の人間だと見ていた。

北の今回の殺人の目的は、自身の快楽のためではなく、潮崎の復讐だったのだ。

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では、既に毒を飲んで自殺するつもりだった、殺す必要のない潮崎を、北はなぜ殺したのか?

潮崎は男性として生まれ、女性になりたいと願いながら、その願いを拒否され、笑われながら生きてきた。

一方で北は、美しい女性の顔だけを切り刻むことにこだわりを持ってきた。

潮崎巡査の顔を切り刻むこと=潮崎巡査を美しい女性だと認めることだ。すなわち、自分の敬意なのだという北に、右京は冷ややかに告げる。

杉下右京「あなたを理解する人間は、この世に一人も存在しない。あなたの側には、あなたしかいない」

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結:二人目の共犯者、陣川のその後

逃亡のための共犯者は潮崎巡査だった。だが、実はもう一人、北には逃亡後にも共犯者がいたのだ。

図書館司書の有村みなみだ。

彼女は、北が逃亡した夜、北と結婚していたのだ。犯罪者と文通で愛を育み、獄中結婚する女性がまれにいる。有村みなみもそうだった。

北の逃亡に協力する条件として、有村みなみは北との結婚を申し出る。

有村みなみ「私の顔を切り刻んでほしいとさえ思うのです」

そう手紙で語っていた彼女は、病院から逃亡した北と接触。バーに移動し、約束の結婚式を挙げた後、

有村みなみ「私も殺してくれませんか。この顔、切り刻んでください」

そんな彼女もまた、”こちら側”の人間だと察していた北は、

北一幸「もしあなたの顔を切り刻むとしたら、それは単なる欲望としての行為ではなく、私にとって初めての愛の行為となるでしょう」

と、妻の願いを叶えた。

北一幸「それが私達夫婦の初夜の出来事です」

有村みなみの手に指輪を残したことを、北のミスだ指摘する右京。

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野間口徹と有村みなみの文通に、一役買ったのが連城弁護士だった。「会話の98%記憶できる」と言う連城。作家トルーマン・カポーティの94%を越える恐るべき数値だ。

連城はその驚異的な記憶力で手紙を丸暗記することで、二人の間の文通を実現していたのだった。

それを見破った右京を、連城もまた一目置く。

その後、右京の元へ現在ロンドン市警で研修中の陣川から絵ハガキが届いた。陣川はロンドン市警で、「ハンドリングワーニング」とあだ名をつけられているらしい。

handling warning:取扱い注意

「早く日本に帰っていい」と言われている陣川。どうやらイギリスでもいろいろやらかしているようだ。

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第16話「ギフト」感想

season15のベスト回

第16話「ギフト」、
個人的にはseason15のベスト回です。

犯人・北一幸のキャラクター一点のみにおいて、ですが。

6人殺してるから一人くらい増えても大丈夫だよ的な、
なんともイッちゃった奴。

season14第12話「陣川という名の犬」では、陣川くんが大暴走。
相棒史上最低回と言っても良い回の、
使い捨てにもひどすぎるキャラのまさかの再登場にビックリでしたが、
今回北の描かれ方は良かったです。

・・・が!

相変わらずレギュラーキャラは超ほったらかしです。
今回は伊丹を見事に殺し切った・・・。

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北にとって、伊丹は警察をミスリードさせるのに格好の対象だったのでしょう。
今思えば、伊丹刑事が”あちら側”の代表のような人間だったからかもしれません。
ラストシーンとか、
とにかく伊丹の描かれ方が安っぽいんですよね~~~。
それがくやしい・・・。

脚本はseason14第12話「陣川という名の犬」と同じく真野勝成。
⇒陣川登場回の中で過去最低だったシーズン14第12話ネタバレと感想
相棒のレギュラーキャラにはまったく愛情はないけど、
北一幸には並々ならぬものを感じました。
たぶん最初からこっちがやりたかったんじゃないかなあ・・・?

使い捨てではなくむしろ、
「陣川という名の犬」こそが、
北一幸の「ギフト」のための最大の伏線だったんじゃあ・・・?

まあね、陣川くんいたらね、
殺人鬼側にそんなに尺使えないからな~・・・。
もしそうだとしたら、シーズンまたいでの執念に脱帽。

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話は相変わらずツッコミどころ満載だけども・・・!!

陣川くんが懲戒免職にならなかった奇跡。

相棒のセキュリティは最近ぬるぬるなので、
まあ逃げられても不思議ではない。

愛をささやくために1時間に1回職務中に席を外すアホ刑事とか、
高校時代に自殺未遂まで追い込まれた相手を未だに想ってる潮崎巡査とか、
そんな相手の結婚式にホイホイ行く潮崎巡査とか、
段原もいつまで高校生のノリで生きてるんだよとか、

ま~北一幸を押し上げるための犠牲は半端ない。
しかしおかげで北一幸の完成度はすさまじいです。

個人的に相棒の連続殺人犯の頂点は、
season4「密やかな連続殺人」「悪魔の囁き」で登場した小日向文世演じる村木重雄なんですが、
北一幸はそれに匹敵したのではないかと。
愛情表現においても。
また別ベクトルの完成度を見せてくれました。

右京さんは指輪を残したことをミスだと言ってますが、
おそらくミスではなく、
彼の愛情だったんじゃないかな~・・・と。

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しかし北がリストアップしてた人間67人って
多いな・・・!!!
どんだけ殺す気だったんだよ・・・。
やる気満々過ぎる・・・。

そして前回、別の殺人鬼をかばったことで、
誰かのために罪を犯すことに喜びを覚え始めたようで・・・。
やっかいだな!!

連城弁護士の記憶力は右京さんも褒めてますが、
でもそれ、手紙を暗記してるだけだから
記憶じゃなくて暗記じゃね??

余談ですが松尾諭は『ガリレオ』で大島優子ストーキングしてた人ですね。
手紙読んでるシーンで気づきました。
この覚えのある機械音声は・・・!

予告の段階ではかなりクサそ~に映されてましたけど、
やっぱり共犯者には弱かったな~~。

北と嫁との人間文通て・・・。
98%の盛大な無駄遣い・・・。
いや、有効活用か?

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杉下右京の正義

“こちら側”と”反対側”という概念は、
結局立つ人間の視点によって変わるわけで、
ある意味杉下右京への究極のアンチテーゼとも言えるキャラです。

杉下右京の絶対的な正義=法の遵守に、
少なからず歴代相棒は洗礼を受けます。

ちょうど今日第8話「100%の女」の再放送をしてたので。
まさに冠城亘が洗礼を受けた回です。

右京さんはいつも正しい。
・・・でも。
人間って、やっぱりそう簡単にぶった切れないと思うんです。
だから、右京さんと北一幸はコインの裏表のようなもの。

裏を返せば、
右京さんの側にも右京さんしかいない。
今の右京さんの側には誰がいるんだよ、って。
最近の相棒を見てると、
そう感じる人は多いんじゃないかなあ・・・。

陣川くん、伊丹、芹沢、
ついでに今回は右京さんと、
同性愛者・大河内さんの頂点「ピルイーター」まで巻き込んで、
レギュラーキャラを盛大に殺すことで、
北一幸を唯一無二に仕立て上げたわけです。

ある意味、すごい。

そうは言っても、
やっぱり相棒ファンとしては釈然としないものがこう・・・モヤモヤと・・・するのですよ・・・。